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「隠蔽体質」「トラブルは毎月発生」 米軍機の事故通報、なぜ遅い? オスプレイ墜落半年

6/19(月) 9:10配信

沖縄タイムス

 昨年12月13日に名護市安部の海岸で発生した在沖米海兵隊のMV22オスプレイの墜落事故から半年が経過した。19日に米側からの事故調査報告書の提出期限を迎えるが、遅れる可能性もある。国内配備後、初の負傷者が出た重大事故に、県内からは不安とともに、原因究明や再発防止を求める声が上がったが、米軍は事故から6日後に飛行を再開した。その後も機体損壊や緊急着陸など事故を繰り返し、日本側への通報体制にも改善は見られない。(政経部・大野亨恭、東京報道部・大城大輔)

 オスプレイが墜落した日の夜、事故機と一緒に訓練をしていた別のオスプレイが普天間飛行場に胴体着陸した。だが、米軍は翌14日午後まで日本側へ知らせず、県は報道で事故を知った。

 さらに、墜落事故6日後の12月19日早朝、嘉手納基地で海軍のP8A対潜哨戒機が「クラスA」の事故を起こしたが、米軍が沖縄防衛局へ伝えたのは20日夕になってから。県や市町村、周辺住民からは連絡の遅さや米軍の「隠蔽(いんぺい)体質」に怒りの声が上がった。

 墜落事故を受け、今年4月には米軍機の事故発生時、陸・海・空・海兵隊の米四軍の緊急司令センターから内閣官房沖縄危機管理官に直接連絡する、日米間の新たなルートができた。その後、米軍は事故を繰り返すが、この新たな連絡体制は一度も使われていない。どんな事態が起きたときに連絡するのか明確な基準がないためで、判断は米側に委ねられているのが現状だ。

 6月1日にCH53E大型ヘリが県営久米島空港へ緊急着陸した際も、県への一報は久米島空港-県土木建築部空港課のライン。6日夜のオスプレイの伊江島補助飛行場への緊急着陸も、米軍が防衛局へ伝えたのは翌7日だった。

 県幹部は「通報体制は見直すことだらけだ」と米側へ不信感を募らせる。別の幹部は、「年に1回のトラブルなら不慣れで遅くなるかもしれないが、トラブルは毎月発生している。普通の組織なら慣れて通報は早くなるはずだ」と皮肉った。

最終更新:6/19(月) 12:45
沖縄タイムス