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琵琶湖の伝統漁「やな」ピンチ 空梅雨で川干上がり、アユ上らず

6/20(火) 8:54配信

京都新聞

 川をせき止め、琵琶湖から上ってきたアユを生け捕りにする滋賀県の伝統漁法「やな」が記録的な不漁となっている。今年は遡上(そじょう)が遅れた上、ピークとなる5月以降に雨が少なく、アユが上るほどの水量が川にないからだ。近畿地方は空梅雨が続き、漁業者は「早く雨が降ってほしい」と願っている。
 高島市の安曇川に設置されたやなは、水をせき止める「す」が外され、稼働していない状態が続く。やながある河口付近は川が干上がり、白く乾いた川底の石が広がっている。
 やなを運営する北船木漁協の木村常男組合長(69)は、「例年ならこの時期までに20トンくらい取れるが、まだ2~3トン。私が知る限り、過去にこんなことはなかった」とあきれたように話す。
 県水産課によると、県内では安曇川のほか石田川、知内川(以上高島市)、姉川、田川(以上長浜市)、天野川(米原市)の5河川にやなが設置されているが、どこも渇水で不漁という。
 アユは川の水が雨で増えると活発に上がってくる。だが県内は5月から雨が少なく、同月の降水量は平年の約半分にとどまった。6月も同様で、7日に近畿の梅雨入りが発表されて以降もほとんど雨が降っておらず、川はやせ細っている。
 アユは成長した群れから接岸し、3~4月から川を上り始める。今年はアユの成育が遅く、春の遡上が少なかったことも不漁の一因という。
 県水産課は「雨が降って川の水が増えればアユは上ってくると思うが、まだ小さい魚が多いと聞くので、例年並みに取れるかどうかは分からない」と話す。
 彦根地方気象台によると、県内は21日にまとまった雨が降る見込みで、以降は梅雨らしい天気になるという。

最終更新:6/20(火) 8:54
京都新聞