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田植え後の除草剤散布 無線機器で省力化へ ボートやホーバークラフト

6/20(火) 7:30配信

神戸新聞NEXT

 無線操縦のホーバークラフトとボートを使った除草剤の散布作業が19日、兵庫県たつの市揖保川町金剛山地区の水田で行われた。稲作の省力化と低コスト化を進める地元の株式会社「たつのアグリ」が、機材の機能や操作性を比較するテストを兼ねて実施。こうした取り組みは県内では初めてで、2日間に分けて計9ヘクタールに散布する。(松本茂祥)

 同社は2015年から、重しとなる鉄粉で覆った種もみを、産業用無人ヘリコプターで直播きする農法を西播磨地域で初めて本格導入。これと併せて田植え後の除草剤の散布にホーバークラフトを取り入れた。10アール当たりの収穫量は15年が420キロ、16年は450キロと機械植えとほぼ同等のレベルを維持する。

 この日の散布は、5月下旬に無人ヘリで種もみをまき、約15センチまで苗が育った水田で実施。機材は業者から借りた。両機とも10アールを1分ほどで散布し終え、通常の手まき作業と比べて大幅に負担を軽減。免許不要のため同社社員も送信機を握って操作性を確かめた。

 機材の業者によると、両機とも大きさは全長約1・5メートル前後、幅80センチ前後とほぼ同じ。ホーバークラフトは水面に浮き上がって進むため水深が浅くても座礁しにくいのに対し、ボートは直進性に優れ、薬剤の放出量を手元で調整できるのが特徴という。

 同社は今季、水稲用の22ヘクタールのうち、2・1ヘクタールで無人ヘリによる直播きを実施。まいた種が土壌表面にとどまるため強風に見舞われると稲が倒れやすく、並行して対策を進めている。

 同社の岸野昇代表(76)は「田んぼに入らない『スリッパでもできる農業』を目指し、栽培技術を確立させたい」と話した。

最終更新:6/20(火) 8:03
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