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ノエスタ最後の天然芝保全へ “新兵器”投入

6/20(火) 17:30配信

神戸新聞NEXT

 来年にも天然芝と人工繊維を組み合わせて耐久性を高める「ハイブリッド芝」に切り替わる予定のノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で、今季限りとなる天然芝を美しく保つための対策が進んでいる。場内の芝は暑さに弱い冬芝のため、大型送風機を新たに投入。先行して使っている別の機器などと併用し、「最後の夏」を乗り切る算段だ。(有島弘記)

【写真】ラグビーのスクラムなどでめくれ上がることが多いノエビアスタジアム神戸の芝生

 同スタジアムはこれまで、芝の管理に手を焼いてきた。開閉式の屋根を備える同スタジアムは、その構造からピッチへの日当たりや風通しが悪い。少ない日照時間でも育つ冬芝を採用しているが、それでも成長はいまひとつ。さらに、暑さに弱く、2015年には猛暑のためにスライディングなどで芝が剥がれる箇所が続出し、ハイブリッド芝への改修が検討されるきっかけの一つとなった。

 今年で見納めになる天然芝のピッチに“有終の美”を飾ってもらおうと、同スタジアムを所有する神戸市では、16年に導入した「グローライト」という可動式の照明装置をフル活用。一度に120~240平方メートルを照らし、芝の光合成を促すという。

 さらに、今年6月からは大型送風機を6台追加。強い風を送ることでピッチ上の熱を逃がし、葉を揺らして光合成を促す。芝がすぐに養分を吸収できるサプリメントを散布するなど、あの手この手で芝の“健康”を徹底管理する。

 ハイブリッド芝への張り替えは、早ければ、来年2月に開幕する見通しのサッカーJリーグ1部、ヴィッセル神戸の18年シーズンに間に合うという。一方、ハイブリッド芝も全体の95%は天然芝(冬芝)で構成されるため、送風機やグローライトは引き続き使う。同市公園部整備課の担当者は「19年にはラグビーワールドカップもある。管理手法を確立し、万全の態勢で迎えたい」とする。

 【ハイブリッド芝】天然芝にポリエチレン製の人工繊維を組み合わせた芝で、約2センチおきに人工繊維を地中深さ20センチ程度まで埋め込む。人工繊維によって地中に隙間ができるため、芝の成長に必要な通気性や透水性が向上し、天然芝の根が人工繊維に絡むようになれば強度も高まるとされる。欧州を中心に普及している。

最終更新:6/20(火) 19:04
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