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【噴水台】韓国の経済使節団

6/20(火) 11:37配信

中央日報日本語版

「安鍾範(アン・ジョンボム)元青瓦台(チョンワデ、大統領府)経済首席秘書官がYジェイコブズメディカルを大統領経済使節団に含めろとして電話番号を渡した」(元産業通商資源部高位関係者)

「2013年の東南アジア歴訪、2016年のフランス訪問の際にKDコーポレーションが使節団に含まれるよう助けたのは事実」(崔順実被告の憲法裁判所での陳述)

大統領の海外歴訪時に同行する経済使節団は常に競争が激しい。あれこれと使節団は多いが大統領とともにする機会は珍しいためだ。国際社会に国家代表級企業という認識を持たせ、国内的にも政権と良い関係を結んでいるというシグナルを与えられる。中小企業ならばさらにそうだ。Yジェイコブズメディカルを運営したキム・ヨンジェ院長の夫人とKDコーポレーションの社長がシャネルのバッグと現金を崔順実(チェ・スンシル)被告に渡したのもこのためだろう。

こうした事情を知っているので青瓦台も経済使節団を細かくチェックして選んだりする。訪米使節団の場合、経済団体トップと大企業会長を中心に30人前後で構成するのが普通だった。いくら大きな企業でもオーナー個人や会社が物議をかもせば排除された。訪問地域により担当経済団体も違った。米国は全国経済人連合会、中国は大韓商工会議所、欧州は貿易協会という形式だ。李明博(イ・ミョンバク)元大統領の時まで続いたこうした慣行は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の時に崩れた。まず使節団の数を大幅に拡大した。2013年5月の初訪米の時は51人で過去最大を記録した。次いで中国(72人)、ベトナム(79人)、ドイツ(105人)と規模を増やしていった。2015年10月の2度目の訪米時には166人が参加し、2015年5月のイラン訪問時は236人でピークに達した。参加企業募集主体も経済団体から青瓦台に変わった。「中小企業にもっと多くの機会を与える」という名分だった。だが、訪問成果を水増しするために参加企業数を誇張しているという指摘が出てきた。国政介入事件が起き崔順実被告個人の私益のために経済使節団が利用されたという事実も明らかになった。

今月末の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の初訪米を控え経済使節団構成が進められている。官主導から民間主導に選抜方式を変えたという。米国担当だった全経連を排除し商工会議所を窓口にした。名称も「ビジネスグループ」から「企業人支援団」に変えることを検討している。「国を代表して派遣される一団」という使節団の意味が民間と似つかわしくないためだ。いずれも崔順実国政介入の後遺症と言える。誤った過去を清算するこうした動きが1回だけで終わらないよう願う。

ナ・ヒョンチョル/論説委員