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被爆者らが制定呼び掛け=核禁止条約関連イベント―国連

6/20(火) 14:27配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】核兵器を禁止する条約の制定交渉会議が開かれている国連本部で19日、被爆者らが核兵器の非人道性や条約制定を訴えるサイドイベントが開かれた。

 70歳ごろになるまで被爆体験を人前で語れなかったという田中稔子さん(78)=広島市=は「将来の世代が人道上許されない悲惨な核兵器の被害に遭わないよう、条約締結と支援をお願いします」と呼び掛けた。

 田中さんは小学1年生の時に広島で被爆。やけどを負い、一時は意識不明の重体になった。多くの同級生を亡くす中、自身も10代前半の頃には白血球の数値異常と診断され、気分が悪くなり倒れることも頻繁だったという。「あまりに悲惨な体験で、思い出したくないし、他人の理解はとても難しいと思って、話す勇気がなかった」と振り返る。

 一方、チェルノブイリや福島の原発事故が起き、「何もできてこなかったことにじくじたる思いもあった」という。今では「核兵器禁止条約へのメッセージを世界に伝えることが原爆から生き残った私の務め、責任だと思うようになっている」と田中さんは強調した。

 オーストラリアで英国が実施した核実験で、被害を受けた父親について証言した先住民アボリジニの被ばく2世、カリナ・レスターさん(42)は田中さんの話に「とても感動した。多くのアボリジニも声を上げていない。非常に勇気づけられた」と語った。 

最終更新:6/20(火) 14:30
時事通信