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加藤九段、63年間の現役生活に幕 投了後、無言で退出

6/20(火) 20:16配信

朝日新聞デジタル

 将棋の史上最年長棋士、加藤一二三(ひふみ)九段(77)が20日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた対局に敗れた。名人など数々のタイトルを獲得した名棋士が、約63年間の現役生活に幕を閉じた。

【写真】加藤一二三九段の歩み

 新鋭の高野智史四段(23)との対局は午前10時に始まった。先手の加藤九段は得意戦法の「相矢倉」を採用したが、高野四段の正確な対応で苦戦に陥り、敗れた。加藤九段は、対局を振り返る「感想戦」をせずに退室し、無言のままタクシーに乗り込んだ。高野四段は「最後の対局相手になれて光栄。(感想戦がなかったのは)これで引退ということで、思うところがあったのだと思う」。加藤九段はその後、ツイッターで「天職である将棋に打ち込めたのはスポンサー、ファンのおかげ。幸せな棋士人生をありがとうございました」とコメントした。

 加藤九段は1月、名人戦につながる順位戦で一番下のクラスからの陥落が確定し、規定により、残る棋戦の対局がすべて終わった時点で引退することが決まっていた。その後、他のタイトル戦の予選などでも相次いで敗退。この日の対局は竜王戦の6組昇級者決定戦。一つ上の5組への昇級を争うトーナメントで、勝てば現役を続けられたが、及ばなかった。

朝日新聞社