ここから本文です

<米銃撃1週間>容疑者ネット通じ怒り増幅か

6/20(火) 20:21配信

毎日新聞

 米南部バージニア州で、連邦議員の野球の親善試合に向けて練習していたスティーブ・スカリス共和党下院議員(51)らが銃撃された事件は、21日で発生から1週間を迎える。現場の野球場で射殺されたジェームズ・ホジキンソン容疑者(66)の動機は謎のままだが、税制をめぐって以前から共和党に強い反感を持っていたようだ。

 【ベルビル(米中西部イリノイ州)で長野宏美】ミシシッピ川に近いイリノイ州南部ベルビルで育ち、トウモロコシ畑に囲まれた一戸建て。昨年まで住宅診断の会社を経営していたホジキンソン容疑者は、結婚約30年の妻とここで暮らしていた。人口約4万人で、白人が8割超。伝統的に民主党が強く、ベルビルを含むセントクレア郡は大統領選で民主党候補が連勝している。

 地元紙ベルビル・ニュース・デモクラットによると、容疑者は2012年、金と政治の力を握る上位1%を批判するとして、街中心部で紙を掲げて抗議行動をした。「金持ちに課税を」。富裕層への増税に反対の立場の共和党を敵視し、共和党やトランプ大統領に反対する複数のフェイスブックのグループに入っていた。

 ベルビルに住むめいのミシェル・トラボウスさん(45)は「フェイスブックを通じて、おじが政治に熱心なのは知っていたが、政治の話を直接したことはない」と振り返る。ソーシャルメディアを通じて自分と同じ意見に接するうち、強い怒りを増幅させた可能性もある。

 知人らは「普通の人だった」と語るが、容疑者は家庭内暴力などで逮捕されたことがあり、粗暴な面もあったようだ。容疑者は3月下旬に自宅を離れ、銃撃現場近くに車内で生活。妻は報道陣に「(養子の)娘が2歳の子供を連れて戻ってきて、ずっと家にいるので少し離れたかったのだと思う」と明かした。家庭内の問題で孤立したとの見方もある。

 米メディアによると、容疑者は銃撃の際、保守派の共和党議員の少なくとも3人の名前を書いたリストをポケットに入れていた。銃撃の負傷者はリストに含まれておらず関連は不明だが、共和党議員を狙った犯行との見方が強まっている。

最終更新:6/20(火) 20:21
毎日新聞

Yahoo!ニュースからのお知らせ