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小池都知事、豊洲移転&築地再開発は「物流」と「食の観光拠点」で共存

6/21(水) 5:58配信

スポーツ報知

 小池百合子東京都知事(64)が20日、都庁で会見を行い、追加の安全対策を施した上で豊洲市場(江東区)へ移転することを発表した。現在の築地市場(中央区)は、5年後をメドに市場機能を一部戻すことも視野に入れた再開発を実施。従来のブランド力を生かした「食のテーマパーク」機能を有する新たな拠点とする構想を明らかにした。

 豊洲か、築地か―。昨年8月31日の移転延期決定以来、揺れに揺れてきた新市場問題に、小池氏が出した答えは「築地は守る、豊洲を活かす」だった。

 小池氏は、豊洲を新たな中央市場機能を優先した上でITを利用した物流の拠点とする一方、築地は一部市場機能を戻すことも含め、5年後をメドに「食のテーマパーク」機能を有する新たな拠点として再開発すると表明。合わせて、3年後には東京五輪・パラリンピックが開催されるが、それまでに築地の土地に建設が予定されている環状2号線を開通させ、築地の跡地を輸送拠点とすることも基本方針に組み込まれた。

 小池氏の頭にあるのは「次の世代に負の遺産を残さない」という思いだ。築地は、設備の一部を改修する“応急手当”では、もはや限界。築地を売却して豊洲の移転費をまかなっても、将来的には赤字に転落する。それならば、築地を整備して民間に貸与し、同時に豊洲の経営効率を上げることが最善の道と考えたとみられる。

 また、この形であれば「築地ブランド」を損なうことなく、観光資源としての未来も広がる。小池氏は「築地の隣には浜離宮がある。一体的な活用を今までなぜやっていなかったのか」とも話し、将来的な可能性を示した。

 とはいえ、今後計画がすんなり進むかは疑問。築地の再開発の内容は「今後、事業者や都民とオープンな場で検討する」としたが、具体案は全くなし。小池氏は「仲卸の方は『築地だからこそ経営可能』と考えていると思うが、いろんな選択肢がある と思う」と話したものの、整備後に市場機能が戻るかも不透明なままだ。さらに、費用に関しても「新たな税金投入はないと言えるか?」との質問に小池氏は言葉を濁した。

 都は今後、約8か月かけて豊洲の安全性を高める追加工事の実施や、環境影響評価(アセスメント)の手続きを経て、開場日を決定。早ければ来年5月にも開場準備が整う見通しとなっている。

 ◆豊洲市場の移転問題 築地市場が老朽化し手狭になったことから、東京都は2001年、江東区の豊洲地区にある東京ガス工場跡地への移転を決定。土壌から高濃度のベンゼンなどの有害物質が見つかり、都は土壌汚染対策を実施し、豊洲に16年11月に移転することを決めた。だが16年8月に就任した小池百合子知事が移転を延期。その後、建物下に盛り土がされていなかったことが判明した。小池知事が16年11月に公表した工程表では、17年夏にも移転可否を判断するとしていた。

最終更新:6/21(水) 5:59
スポーツ報知