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佐藤さん(福島)直木賞候補 初単行本「会津執権の栄誉」

6/20(火) 10:57配信

福島民報

 第157回芥川、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が20日付で発表された。福島市在住の作家佐藤巖太郎さん(55)の初の単行本「会津執権の栄誉」(文芸春秋)が直木賞にノミネートされた。佐藤さんの作品のノミネートは初めてで、「1年前は出版にたどり着けるか模索していたのに、大変うれしい。(作家として)皆さんに知っていただき、読んでもらえるようになりたい」と話した。
 ノミネート作は戦国時代に会津を治めた芦名(蘆名=あしな)家の家臣らと、芦名家を滅ぼした後に豊臣秀吉の小田原攻めに遅参した伊達政宗を6作の連作短編で描いた。芦名家が政宗に敗北した摺上原の戦いを軸に、芦名家の柱石として「会津執権」と呼ばれた金上盛備らの生きざまを深い心理に踏み込んだ重厚な筆致でつづった。
 佐藤さんは福島市出身。本名巖(いわお)。福島高、中央大法学部卒。都内でのサラリーマン生活を経て、2007(平成19)年ごろ帰郷した。2011年、「夢幻の扉」でオール讀物新人賞を受けデビュー。2016年、「啄木鳥」で決戦!小説大賞に輝いた。
 直木賞は佐藤さん、山本周五郎賞を受けている柚木麻子さん(35)ら5人、芥川賞は三島由紀夫賞受賞者の今村夏子さん(37)ら4人がノミネートされた。選考会は7月19日夕、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれる。
 佐藤さん以外の候補作は次の通り。
 ◇芥川賞▽今村夏子「星の子」(小説トリッパー春号)▽温又柔「真ん中の子どもたち」(すばる4月号)▽沼田真佑「影裏(えいり)」(文学界5月号)▽古川真人「4時過ぎの船」(新潮6月号)
 ◇直木賞▽木下昌輝「敵の名は、宮本武蔵」(KADOKAWA)▽佐藤正午「月の満ち欠け」(岩波書店)▽宮内悠介「あとは野となれ大和撫子(やまとなでしこ)」(KADOKAWA)▽柚木麻子「BUTTER」(新潮社)

福島民報社

最終更新:6/20(火) 11:08
福島民報