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(朝鮮日報日本語版) 米学生死亡:米国で高まる「北への報復論」

6/20(火) 22:32配信

朝鮮日報日本語版

 北朝鮮に1年5か月にわたり拘束され、今月13日(現地時間)に昏睡状態で解放され帰国した米国人大学生、オットー・ワームビアさん(22)が、帰国から6日後の19日に死亡した。トランプ大統領は同日「残酷な北朝鮮政権を糾弾する。オットーさんの不幸な運命は(北朝鮮)政権が犯した悲劇」と声明を発表した。マケイン米上院軍事委員長も「米国市民のワームビアさんが金正恩(キム・ジョンウン)政権に殺害された」と強く非難した。

 ワームビアさんの死に対し米国国内で怒りの世論が高まっているため、今月末に予定されている韓米首脳会談では米国が対北朝鮮制裁強化を主要議題として扱うとの見方が出ている。文在寅(ムン・ジェイン)政権は最近、北朝鮮との対話を強調している。文大統領は20日「北朝鮮が人類の普遍的規範の価値である人権を尊重しないことは本当に嘆かわしい」という内容の弔電をワームビアさんの家族に送った。青瓦台(韓国大統領府)が明らかにした。米国の一般市民の死に対して韓国の大統領が弔電を送るのは異例のことで、それだけワームビアさんの死亡を深刻に受け止めていることを意味する。

 米国オハイオ州シンシナティ―に住むワームビアさんの家族は同日、声明を発表し「ワームビアは故郷への旅を完全に終えた。これを発表するのはわれわれの悲しい義務。息子が北朝鮮の手によって受けた恐ろしい拷問と虐待が(死という)悲しい結果を生んだ」と述べた。家族はまた「(亡くなるとき)ワームビアの顔は穏やかだった。われわれは息子が、(故郷に)帰ってきたという事実を感じていたのだと信じている」とも述べた。

 ワームビアさんは昨年1月に北朝鮮を観光で訪れ、平壌のホテルで政治的宣伝物を盗もうとしたとして逮捕され、国家転覆陰謀罪で労働教化刑15年の判決を受けた。北朝鮮は、ワームビアさんが昨年3月の裁判の後、食中毒の一種である「ボツリヌス中毒症」を発症したため睡眠薬を服用したところ昏睡状態に陥ったと説明した。しかし米国の医療陣は「食中毒の証拠はない」と発表した。

 1996年以降、北朝鮮が拘束した米国人16人のうち、拘束によって死亡したケースはワームビアさんだけだ。ワームビアさんの家族は正確な死因については明らかにしていない。 ワームビアさんの死亡によって、現在北朝鮮に拘束されている韓国系米国人3人に対する釈放要求も高まるとみられる。3人もまたスパイ、体制転覆の罪などで労働教化刑を言い渡された。米国務省のジョセフ・ユン対北朝鮮政策特別代表は12日、ワームビアさんの送還に向けて平壌を訪れた際、韓国系米国人3人に会い、健康状態に問題がないことを確認したという。ティラーソン国務長官は同日「残りの3人の米国人を釈放するよう求める予定」と述べた。