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精神障害者も電車・バスの運賃半額に 西鉄が大手初の適用

6/20(火) 9:46配信

福祉新聞

 西日本鉄道(株)(本社=福岡市)が4月1日から、電車とバスの運賃割引を精神保健福祉手帳保持者にも適用した。大人も子どもも正規料金の半額(大人は定期券も半額)になる。手帳1級の人は介護者の運賃も半額になる。身体障害者、知的障害者への割引はこれまでもあったが、精神障害者への適用は民間大手の鉄道会社で初めて。

 切符を購入する際に窓口で手帳を提示すれば割引になる。交通系ICカード「nimoca」の障害者用を使用すれば、改札を通るたびに半額料金が引き落とされる。手帳保持者の居住地は問わないので、遠方から訪れた人にも適用される。

 割引制度の適用を受け、就労継続支援B型事業所「アトリエのぞみ」(福岡市)は5月18日、西鉄バスを使った遠足を実施。サービス管理責任者の君嶋美智子さんは「運賃が半額になると心にゆとりができるので効果はとても大きい」と話す。

 のぞみに10年以上通う松江竜太郎さん(58)も割引効果を痛感する一人だ。

 自宅からのぞみまでのバス運賃は片道440円。自身が通院したり家族の入院先に見舞に行ったりすると、西鉄の運賃だけで毎月2万円ほどかかる。

 障害基礎年金は2級、のぞみでの工賃は月5000円超。西鉄の運賃は高速バスも半額になったため、「北九州に住む友人にも会いに行きやすくなった」と笑顔をのぞかせる。

 精神障害者への割引適用をめぐっては、県内の精神障害者家族会と作業所で構成する公益社団法人福岡県精神障害者福祉会連合会(一木猛会長)が10年ほど前から署名活動などを展開してきた。

 同連合会は16年6月、県内の精神障害者にアンケートを実施。約700人が回答し、「割引後は乗車回数を増やす」とした人が8割以上だった。割引しても運賃収入に大きく影響しない見込みとなり、追い風になった。

 家族会の全国組織、公益社団法人全国精神保健福祉会連合会(本條義和理事長)は、西鉄での割引適用が他社にも広がるよう働き掛ける方針だ。

最終更新:6/20(火) 9:46
福祉新聞