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仮想通貨が「法定通貨」になる日は近い 世界の中央銀行がこぞって「デジタル通貨」を開発している理由

6/20(火) 7:01配信

マネーの達人

前回、仮想通貨に関しての考察第一弾として

・ 仮想通貨が「商品」から「通貨」へ
・ 日本社会に、決済手段として仮想通貨が浸透
・ いずれ迎えるキャッシュレス社会

を取り上げました。(関連記事:仮想通貨は「商品、物」から「通貨」の時代へ。給料や年金が仮想通貨で支払われる将来もある。)

今回は第二段として「キャッシュレス社会」について、さらに深堀りしていきます。

もはや、世界を通じて、キャッシュレス社会になることを受け入れなければならないということです。

三菱東京UFJ銀行の「MUFGコイン」

仮想通貨の見方が大きく変わったのが、今年5月1日、三菱東京UFJ銀行は、いよいよ独自の仮想通貨「MUFGコイン」の実証実験をスタートしました。

来年の春ごろに稼働させるようですが、ビットコイン等の他の仮想通貨と違うのは、1コイン1円という、価格が変動しないもので、決済や送金の一つの選択肢とするようです。

仮想通貨に、今までの決済や送金という銀行業務が奪われることへの危機感から、仮想通貨の世界に参入するようです。

現在三菱東京UFJ銀行は4000万口座172兆円の資金量がありますが、これを守るための仮想通貨なのかもしれません。

それゆえ、世界中で普及している仮想通貨の論理とは少し違ってはいますが、三菱UFJフィナンシャルグループが仮想通貨を取り扱うことには大きな意味があるのです。

■仮想通貨が法定通貨になる

日本最大の銀行が参入したというインパクトもそうですが、もし三菱東京UFJ銀行が、住宅ローン返済を「MUFGコイン」で受け取ることができるとしたなら、仮想通貨は法定通貨になるということになります。

法定通貨に関しては、前回説明しましたが、そうなれば今の日銀券にとって代わる存在になるということも可能になります。

そうなると、日本に流通通貨が正式に複数存在することになります。

日銀は、市場の資金流通量を調整することで、物価の安定を図ります。通貨の役目はインフレやデフレを調整するという側面もあります。

国家の本音は、インフレが望ましいです。日本の借金は、インフレにより軽くなるからです。

デフレだと、給料は増えない中で、借金返済額だけは毎月一定ですから、生活は苦しくなります。

インフレだと資産価値は上昇、名目賃金は上昇し、平たく言えば、額面価値は上がり、保有資産額の見た目は増えることになり、借金額は一定ですから、保有資産と借金との対比は小さくなります。

しかも累進課税により、見た目の額面給料が増えれば税収も増えます。税金は、文句なしに増えます。

それゆえ国はインフレが望ましいのです。

■日銀券よりもMUFGコインのほうが信用力が高まる

話を戻しますが、今は日銀は物価調整をしていません。長期金利を強制的にゼロ付近に抑え込んでいます。

仮想通貨発行量はネット上での流通ですから、AIを使って将来の物価変動を予測し、事前に通貨発行量を自動で調整することができます。

つまり、物価変動を常に安定させることが理論上可能だということになります。

日銀券よりもMUFGコインのほうが信用力が高まるということになりますね。

日本で一番預金量が多い三菱東京UFJ銀行が仮想通貨発行に乗り出したことの意味は、とても大きいのです。

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最終更新:6/20(火) 7:01
マネーの達人