ここから本文です

韓国大統領、脱原発宣言 新設白紙、延長も認めず

6/20(火) 11:30配信

西日本新聞

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は19日、原発中心のエネルギー政策を破棄、脱原発を推し進めると宣言し「新規原発の建設計画は全面白紙化し、設計寿命を超えた運転延長はしない」と述べた。既に建設中の新古里(コリ)5、6号機(蔚山市)も中止を示唆。韓国初の廃炉となった古里原発1号機(釜山市)の停止記念行事に出席し、演説した。

 大統領選中も「2030年までに原発比率を18%まで下げる」などと表明していた。就任後、原発政策に言及するのは初めて。韓国では、古里1号機を含む25基が総発電量の約30%を担い、積極的に増設されてきたため、エネルギー政策の大転換となる。

 文大統領は演説で「福島原発事故後、先進国は脱原発に向かっているが、わが国は安全性を後回しにした結果、世界で最も原発が密集する国となった」と指摘。昨秋以降、南東部の慶州などで発生した地震に触れ「韓国も地震安全地帯ではない」と述べた。さらに、古里原発の30キロ圏には約380万人が暮らし「仮に事故が発生したら、甚大な被害が出る」との認識を示した。

 南東部・慶尚北道では、新ハヌル3、4号機の新設計画が進行中で「白紙化」はこれらを指しているとみられる。

 一方、新古里5、6号機は「投入コスト、補償費用などを総合的に考慮し、早期に社会的合意を図る」と今後の建設中止を示唆した。

 このほか、既に設計寿命の30年を過ぎた月城原発1号機を「なるべく早く閉鎖する」と明言。今後、さらに詳細な脱原発計画を策定すると約束した。

=2017/06/20付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:6/20(火) 11:30
西日本新聞