ここから本文です

良好な夫婦関係、秘訣はウサギの写真かも

6/20(火) 13:57配信

ウォール・ストリート・ジャーナル

 幸せな夫婦に長続きする秘訣(ひけつ)を聞いたら、コミュニケーション、空間、セックスといった答えが返ってくるだろう。

 だが新たな研究によれば、かわいい動物の写真が夫婦関係改善につながりうる。

 先月オンライン版サイコロジカル・サイエンス誌に掲載された研究によると、フロリダ州立大学、テネシー大学、ミネソタ大学の研究者が行った実験で、配偶者の写真と動物の赤ちゃん、砂浜、夕日などの写真を一緒に見た被験者は、夫婦関係に関する満足度が大幅に上昇した。

 社会心理学ではこれを「評価的条件づけ」と呼ぶ。これは、私たちがモノや人を、以前そのモノや人の近くにいた時に抱いた好悪の感情と結びつける時に起きる。何かを食べた後に具合が悪くなってからその食べ物が嫌いになった経験や、特定の歌を聞いて初恋を思い出すのがその例だ。

 評価的条件づけに関する今回の研究は、米国防総省の資金で行われた。現役・退役軍人の自殺率を押し下げるための活動の一環だ。兵士の結婚生活を改善する狙いがある。

 研究では、結婚3、4年の夫婦120組を対象に、配偶者に対する潜在的・生理的な感情(自分が認めたくない、あるいは自覚すらしていない可能性がある感情)を調査した。具体的には、参加者に配偶者の写真を見せた後、否定的な言葉と肯定的な言葉をかけ、それらの言葉をどれだけ速く認識できるかを計測。配偶者についてどう感じているかもたずねた。

 参加者はその後、6週間にわたり3日ごとにスライドショーを見た。参加者の半分は、配偶者の写真とポジティブな画像(子イヌ、ウサギ、夕日)や言葉(信じられない、素晴らしい、驚くべき)を組み合わせたスライドを見た。残りの半分は配偶者の写真と中立的な画像(椅子、納屋、砂利)や言葉(もし~なら、~のような、~した時)を組み合わせたスライドを見た。8週間にわたり2週間ごとに配偶者に対する潜在的な態度を観察し、配偶者についてどう感じているかを聞いた。

 ウサギや子イヌの画像を見た参加者は、以前より夫婦関係に満足していた。潜在的な感情も改善し、配偶者に対する感情が良くなったと答えた。

 研究者らは兵士と配偶者に関与していく方法をまだ編み出していない。まず、スライドを何回見るのがいいのか、どの写真が最も効果的なのかを見極める必要があると考えている。

 研究を主導したフロリダ州立大学のジム・マクナルティー氏は、恋愛以外の関係にも評価的条件づけを使えるとみている。仲の悪いきょうだい、同僚、親族も、ポジティブなものと関連づければ好きになれるかもしれない。気むずかしい上司の写真とアヒルの子や赤ちゃんゾウの絵が並んでいるところを想像してほしい。

 だが逆のケースに注意することが必要だ。ネガティブな考えや経験と誰かを関連づけた結果、その人を嫌いになる恐れがある。私たちは議論、けんか、仕事への不満、育児のストレスといった「ネガティブな影響をパートナーと関連づけてしまう。そしてかなりの確率で相手との関係に不満を抱くようになる」とマクナルティー氏は話す。

評価的条件づけによる関係改善のコツ(マクナルティー氏)

・関係を発展させ強める方法に注意を払う。ポジティブな経験をすると誰かに好感を抱くが、その逆もあることを認識する。

・ポジティブな経験を増やす。2人とも楽しめる活動を増やし、新しい経験を積むようにする。研究によると、恋人・夫婦は新しいことに挑戦する時、相手により魅力を感じる。

・新しいスクリーンセーバーを作る。スクリーンを分割し、一方をパートナーの写真、もう一方にウサギやビールなど楽しくなるような写真にする。パートナーがかわいい動物の赤ちゃんを抱いている写真はさらに良い。

・ネガティブなものは最小限に。パートナーといる時は不機嫌さを見せないよう努める。自動的に不満を相手と結びつけてしまうためだ。不機嫌な時は、パートナーと一緒にいないほうがいいかもしれない。

・常に楽しいことを織り交ぜる。悪い1日を過ごした後にパートナーと過ごしたい時は、どこかでポジティブな感情を持つようにする。ハグしたり、共においしい食事やワイン、会話を楽しんだりすることだ。

・セックスする。パートナーとできる最も楽しい経験のひとつ。セックスにより、気分が良くなる脳内化学物質が放出される。

By Elizabeth Bernstein