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ホタルの光 地域に届け 川崎の大野さん飼育5年 24日に観賞会

6/20(火) 18:20配信

カナロコ by 神奈川新聞

 ホタルが放つ幻想的な光を地域の子どもたちにも見てもらおうと、川崎市幸区北加瀬の自営業大野勝彦さん(76)が、5年前から自宅兼店舗でホタルを飼育している。約1年かけて卵から成虫に育て、毎年6月ごろに観賞会を企画。今年も地元の商店街で24日に開く予定で、「昔は近所にも田んぼがあり、ホタルの光に魅了された。いまは子どもはもちろん、親の世代も見たことのない人が多く、感動してくれる姿がうれしい」と準備にいそしんでいる。

 主宰するパソコン教室の2階にある専用部屋には、ホタル飼育用の箱が17個並ぶ。育てているのはヘイケボタル。毎年7月ごろに産卵し、ふ化して大きくなった幼虫を翌年の5月ごろから土の中に入れると、サナギから成虫へと変わっていく。今年は約6千匹の幼虫を土に入れ、成虫となったホタルが顔を出し始めており、大野さんは「成虫になってからの寿命は約1カ月。光るのも20日程度だが、無事に成長して土から出てくるホタルを見ると疲れも飛ぶ」と目を細める。

 大野さんは通信系企業を定年退職後、パソコン教室を始めた。市内のライオンズクラブ(LC)に所属していたころ、埼玉県川越市のLCがホタルを育て観賞イベントを開いていることを知った。飼育方法を教わり、幼虫を分けてもらった。

 父の代からの履物店も継ぎながら、餌のタニシを月1~2回、川越市内の川まで採りに行く。「餌の確保が一番大変」。現地で井戸水もくんでいたが、昨年から近所の住民が井戸水を使わせてくれるようになった。今年は麻生区の農家がタニシも持ってきてくれた。「今後は水も餌も川崎産で、川崎のホタルにしたい」

 当初の観賞会は町内会館などで蚊帳を作り、竹を入れてホタルを放していた。会場の設営が難しく、昨年から商店街の4店舗を使い、水槽の中に入れたホタルを光らせている。大野さんは「近所だけでなく、市内北部からも人が集まる。お年寄りにも昔の風景を思い出し、懐かしんでもらえたら」と呼び掛けている。

 観賞会「ホタルまつり」は午後7~9時ごろまで。参加無料。問い合わせは、大野はきもの店電話044(588)2500。