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藤井人気で県内将棋ブーム 道場子ども倍増

6/21(水) 5:00配信

北日本新聞

 将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が21日に最多連勝記録「28」に挑む快進撃を見せる中、県内でも道場の門をたたく子どもが増えている。書店では将棋関連の本が売り上げを伸ばし、かつて指していたシニア層が再び駒を手にするなど、ブームは幅広い世代にわたる。中学3年の新星の登場に、県内の関係者は「ファン拡大の好機」と喜んでいる。

 富山市問屋町にある富山将棋道場のスクールでは今春、小中学生の入会者が昨年の5人から12人に増え、保護者からの問い合わせも多い。藤井四段の対局が新聞やテレビで連日取り上げられ、刺激を受けて申し込むケースが目立つ。席主の野原孝行さん(44)は「将棋は礼儀作法や集中力、物事を広く見る大局観も養える。子どもの頃から慣れ親しむメリットがあると考える親も多いのでは」と話す。

 野原さんの道場に通う同市呉羽小学校6年の羽黒由晟(ゆうせい)君(12)は「藤井四段は、自分と年が近いのにすごい。僕も頑張ってもっと強くなりたい」と意気込む。

 将棋熱の高まりは、子どもたちだけではない。高岡市昭和町の将棋カフェには、かつて親しんでいたシニア層が「また指してみようか」と足を運んでいる。夜は20~40代の男性も多い。代表の坂井洋介さん(38)は「自宅でネット対局を楽しんでいた若者が、藤井報道に触発され腕試しに訪れるようだ」と説明する。

 書店でも将棋の関連本が売れている。富山市のBOOKSなかだ掛尾本店では今月中旬、「今、将棋が熱い!」と銘打ったポップを掲げた専用コーナーを設けた。駒と盤がセットになったグッズや入門書が人気で、将棋を始めようと親や祖父母に連れられて来店する小学生が多い。営業推進課の杉田明日那さん(29)は「若手棋士を描いた映画が相次ぎ公開され、藤井人気が加わって、ブームに火がついた」とみる。

 新たなスターの登場に、関係者も沸く。日本将棋連盟県支部連合会長の村上義和さん(76)=富山市梅沢町=は「将棋界を盛り上げる救いの神。さらに連勝を積み重ねてほしい」と期待を込める。(文化部・高野由邦)

北日本新聞社

最終更新:6/21(水) 5:00
北日本新聞