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再生医療でベンチャーと提携 歯愛メディカル、「捨てられる歯」活用

6/20(火) 2:34配信

北國新聞社

 歯科医院向けの通信販売を手掛ける歯愛メディカル(白山市)は、医薬系ベンチャーのセルテクノロジー(東京)と再生医療分野で業務提携した。乳歯や親知らずから採取した歯髄(しずい)細胞をバンクとして保管するセルテクノロジーが、医療機関向け通販で国内トップシェアの歯愛メディカルのネットワークを生かす。両社は年間1千万本とされる「捨てられる歯」の再生医療への有効活用を目指す。

 セルテクノロジーは現在、国内の歯科医院約1700カ所に歯髄細胞バンク事業を提案している。ただ、カバー率は2%にとどまっており、約6万の取引先を持つ歯愛メディカルのネットワークを活用し、シェアを高めたい考えである。

 歯愛メディカルは取引先に定期配布している情報誌やダイレクトメールなどを通じて、全国の歯科医に歯髄細胞バンクについて紹介し、事業を後押しする。仲介手数料をセルテクノロジーから受け取る。

 歯髄細胞バンク事業は、抜歯され、本来は医療廃棄物として処理される歯の活用を見込む。主に乳歯や20歳以下の親知らずの歯を対象に、歯科医院の患者の同意の下で登録する。専用施設で培養して歯髄組織を増やし、液体窒素タンクで冷凍保管する。

 提供は、医療研究・救命目的の寄付と、家族や子どもの将来の再生医療に使用するため有償で預ける二つの方法がある。預ける場合は初回から10年間の保管料が30万円、更新後の10年間で12万円が必要となる。

 歯愛メディカルは7月、取引先の歯科医院を対象に東京と大阪でセミナーを開き、歯髄細胞バンクについて説明する。

 再生医療分野は急速に研究が進んでおり、国は2020年に国内で950億円、世界で1兆円の市場規模を見込んでいる。歯愛メディカルの担当者は「将来必要となる事業であり、社会貢献の思いを込めてサポートしたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/20(火) 2:34
北國新聞社