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中国のネット消費者金融、わずか4年で70倍に急増

6/21(水) 6:50配信

ZUU online

中国の証券情報サイト「中証網」によると、中国人民銀行(中央銀行)金融研究所の孫所長が近日開催された「Fintech時代の消費金融創新発展サミット」において、中国の経済成長にとって消費と投資の均衡が重要と述べた。そのために個人消費を経済成長の柱とすること、経済機構(国有企業など)を刷新してレベルアップすることの2つが核だ。内需主体の体制を作ること、国有企業の機構改革が必要という認識である。そして消費者金融の拡大が、内需にプラスをもたらすのは言うまでもない。

■爆発的成長を遂げた消費者金融

個人消費は堅調である。先日発表された「社会消費品小売総額」統計によると、2017年1~5月までの累計で▲10.3%伸びている。これは賃金の伸び率に近い。その他の収入、例えば消費者ローンはどうなっているのだろうか。

中国の消費者金融の発達はあまりにも急速だ。最新の「2017消費者金融洞察報告」によると、ネット消費者金融の規模はこの4年間(2013~2016年)で60億元から4367億1000万元へ、約70倍の“爆発的成長”を遂げた。4年間の平均増加率は317%である。

清華大学が昨年全国24都市で行った「中国城鎮家庭消費金融調査」によると、家庭総資産に占める消費者金融の割合は0.1%に過ぎない。これに住宅ローンと自動車ローンを合わせても2.4%だ。米国ではこの比重が25%にもなるという。その他の先進国も中国よりは高い。このことからも中国の消費者金融には、まだ巨大な潜在力があるのは明白である。

■新しい金融技術と資金

孫所長は、消費者金融のさらなる発展には、完璧な信用体系の整備が必須で、とくにネット金融をこの体系にうまく収めることが大切と指摘している。

そしてFintech開発会社と既存金融機関とを融合させた新展開を進める。内外の銀行による共同出資で設立された消費者金融「惠人貸」の李社長は次のように意欲を語っている。

消費の需給と金融の需給は、うまくマッチングしていない。これはFintechの描く情景と、金融機関の持つ資金とのギャップことである。新しい優れた金融技術の開発で、多くの新しい顧客サービスを創造できる。消費者金融も金融商品も、ビジネスモデルはどんどん進化していく。ネット消費者金融はこれでもまだ大発展の前段階でしかないのだ。

■中国人の金融指向

中国人は実業で成功して余資ができると、まず不動産を買って運用する。その次に金貸しをやりたがる。一定規模以上の企業グループは、たいてい金融会社か資金運用の部署を持っている。信用保証や負債の肩代わりなども大好きである。銀行との関係を深め、恩を売ることも可能だ。中国人は金融に携わることはステージが上がることだ、と考えているフシが濃厚である。

このところ不動産は高値安定のままで、バブル崩壊のリスクは大きい。余資はますます消費者金融に向かいそうだ。あとは信用体系の整備が間に合うかどうかである。すでに学生ローンの審査などは大きな批判を浴びている。これからもトラブルは続出しそうである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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最終更新:6/21(水) 6:50
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