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「進捗状況、情報開示を」 豊洲の安全対策、識者の見方

6/21(水) 4:27配信

朝日新聞デジタル

 小池百合子・東京都知事は20日、築地市場(中央区)を豊洲市場(江東区)に移転することを表明した。豊洲市場では土壌汚染対策がなされてきたが、今年に入ってからも、敷地内の地下水から環境基準値の最大100倍の濃度のベンゼンなど有害物質が検出されている。専門家は、安全対策に加えて、消費者に安心してもらう策が必要だと指摘する。

 環境基準値は、地下水の場合、体重50キロの人が70年間、毎日2リットルを飲み続けると、10万人当たり1人のがん発症の確率が上がるとされる値。

 化学物質をめぐるリスク管理に詳しい織(おり)朱實(あけみ)・上智大大学院教授(環境法)は、豊洲市場の地下水汚染について「直接摂取する経路はないため科学的には問題ないが、食品を扱う市場なので、消費者の安心という面で課題はある」という。

 都は、豊洲市場で有害物質が地上の市場施設に入り込むことを防ぐため、土壌の一部がむき出しになっている市場地下の底面をコンクリートで覆うなどの対策をする方針。工事費は総額35億~45億円、工期は8カ月と見込む。

 織教授は、汚染対策に加え、都民らの安心感を広げることが大切だとみる。「小池知事が責任をもって、豊洲の継続的な安全対策を約束するメッセージを発信することが必要。地下水の検査結果や、これから進める安全対策工事の進捗(しんちょく)状況などを情報開示することも重要だ」(小林恵士)

朝日新聞社