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【英国】「EU離脱後は移行期間が必要」 ハモンド財務相、リスクに言及

6/21(水) 11:45配信

NNA

 フィリップ・ハモンド財務相と英中銀イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は20日、ロンドンの金融街シティーの「マンションハウス」で定例の講演を行い、ともにブレグジットに伴うリスクに言及した。2019年の欧州連合(EU)離脱後の急激な変化を避けるため、移行期間の導入で合意するよう求めている。
 ハモンド財務相は、「貧しくなるためにブレグジットに賛成票を投じた人はいない」として、交渉では主権や移民管理よりも経済を中心に据える必要性を明示し、優先課題として製品とサービスの包括的な自由貿易協定の締結などを挙げた。
 また同財務相は、「EUの単一市場と関税同盟から離れる際に、英国にはほぼ確実に移行期間が必要となり、新たな取り決めが稼働するまでは現行の関税の取り決めを維持するべきだ」と指摘。英国とEUは、ブレグジットによる不要な混乱や危険で急激な変化を回避するため、相互に利益のある移行の取り決めを協議するよう呼び掛けた。
 さらに、ブレグジット後にEU出身の労働者の雇用が難しくなるとの企業の懸念を受けて、技能労働者に対して英国は引き続き門戸を開放するよう求めている。
 ■利上げは時期尚早=カーニー総裁
 一方、カーニー総裁は、「2019年以降の一定期間は英国がEUの単一市場と関税同盟にとどまる移行期間がなければ、経済状況が悪化し一部の企業は事業を英国外に移管する可能性がある」と指摘。移行期間の取り決めがまとまらなければ、英国企業もEU企業も緊急時対応計画の発動が必要になるとの見方を示した。
 金融政策については、賃金上昇が低迷する中でインフレ圧力は依然として抑制されるうえ、ブレグジットの交渉の経済に対する影響が不透明であるとして、「金利の調整に踏み切る時期ではない」と、利上げ観測を否定した。
 中銀は14日に開いた金融政策委員会(MPC)で政策金利を0.25%に据え置くことを決めたが、8人の委員のうち3人が利上げを主張。これが市場関係者には驚きをもって受け止められていた。

最終更新:6/21(水) 11:45
NNA