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国内デジタルサイネージ市場が倍増へ、2020年度に3361億円

6/21(水) 9:10配信

MONOist

 矢野経済研究所は2017年6月6日、国内のデジタルサイネージ市場に関する調査結果を発表した。デジタルサイネージとは、屋外や店頭、公共空間、交通機関などあらゆる場所で、電子的な表示機器により情報を発信するシステムの総称。今回の調査では、小型のスタンドアロン型は除き、ネットワーク接続型のみを対象とした。

 同調査によると、2016年度のデジタルサイネージ市場規模は、推計で前年度比116.2%の1487億7500万円。初期投資費用やランニングコストの低価格化などで導入が増加し、2017年度は前年度比120.3%の1789億2000万円になると予測している。

 さらに、訪日外国人向け対応や東京オリンピック/パラリンピック、政府の地方創生推進交付金などが追い風となって増加基調が続き、2020年度には2016年度の2倍を超える3361億7000万円に達すると予測。2020年以降は広告の掲出が縮小し、都内での設置は弱まるが、観光用途など地方でのデジタルサイネージ設置は増え続けると見込んでいる。

 市場別に見ると、広告(広告枠)の市場規模は、2016年度推計で前年度比121.9%の600億8100万円。デジタルサイネージへの広告掲出は活発化している。ユーザー企業(広告主)で広告と販売促進を兼ね備えたプロモーションが増え、広告費、販売促進費の両方で予算が獲得できるといった状況も成長要因となっているという。広告枠を時間指定で購入できる新たな出稿システムも検討されていることから、今後も市場は順調に拡大すると見ている。

 コンテンツ制作の市場規模は、2016年度推計で前年度比110.0%の260億6000万円。システム構築事業者などが安価に提供するツールでユーザー企業が自らコンテンツを制作するケースが増えている。一方で、高品質のコンテンツを求める企業も拡大している。コンテンツの制作費は低下傾向にあるが、今後、高細密な4K/8K映像に対応したコンテンツの制作により、価格低下に歯止めがかかると期待される。

 システム販売/構築の市場は、2016年度推計で前年度比113.8%の626億3400万円。手軽かつ安価にデジタルサイネージを導入したい層と、スマートフォン連携など付加価値の高いデジタルサイネージを求める層に二極化している。これまで高付加価値なデジタルサイネージは大型が中心だったが、一方的に情報を伝えるツールからコミュニケーションツールとして捉えられるようになり、最近は小型のデジタルサイネージにも高付加価値を求めるユーザーが増えている。市場は緩やかに成長するとみられるが、同市場の課題の1つとして、システムに互換性がないことが挙げられており、早期の仕様共通化が望まれる。

最終更新:6/21(水) 9:10
MONOist