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2040年のエネルギー、石炭需要と太陽光の発電コストが大幅に減少

6/21(水) 10:18配信

スマートジャパン

 調査機関のBloomberg New Energy Finance(以下、BNEF)は、2017年6月15日発表した「New Energy Outlook 2017」の中で、2040年までに世界で行われる新設発電所への投資のうち、約4分の3を太陽光発電と風力発電が占めるという予測を発表した。

 「New Energy Outlook」はBNEFが毎年発表している国際的なエネルギーレポート。2017年版ではBNEFのアナリスト65人が8カ月にわたって行った分析結果をまとめている。なお、全ての分析や予測は、既存のエネルギー政策は変更されず、現在の補助金制度は延長されないことを前提としている。

 レポートによると、2040年までに世界で新設発電所に対して行われる投資の総額は、10兆2000億ドルに達する。このうち約72%を太陽光発電と風力発電への投資が占めるという。その結果、世界における太陽光発電と風力発電の設備容量は現在の12%から48%に、発電量に占める割合は5%から34%にまで拡大すると予測している。

 再生可能エネルギーへの投資をけん引するのはアジア太平洋地域だ。全投資額のうち、28%を中国、11%をインドが占めるという。アジア太平洋地域における投資額のうち、太陽光発電と風力発電がそれぞれ3分の1を占めるとした。

 投資が拡大するに伴い、発電コストも大きく下がる。BNEFは2040年までに太陽光発電の発電コストは、現在より66%下がると予測した。一方、洋上風力の発電コストは2040年までに71%、陸上風力は47%下がる見通しだ。

 BNEFはこのように太陽光発電のコストが下がることで、脱石炭の流れが今後さらに加速していくと予測する。既に太陽光発電のコストは、ドイツ、オーストラリア、米国、スペイン、イタリアでは石炭より安くなっている。さらに2021年までに中国、インド、メキシコ、英国、ブラジルでも石炭より安価になると予測している。

 こうした再生可能エネルギーの普及や天然ガス(LNG)転換などにより、石炭の使用量は2040年までに欧州で87%、米国では45%減少すると見通した。中国では今後10年間で石炭火力による発電量が20%増加するが、2026年をピークに減少に向かうという。また、こうした情勢により、世界で石炭火力の新設計画は369GW(ギガワット)相当が中止になるとした。