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【宝塚記念】ゴールドアクター100点!余裕ある充実の立ち姿

6/21(水) 6:01配信

スポニチアネックス

 今週の日曜は有馬GPホースの復活祭だ。鈴木康弘元調教師がG1出走馬の馬体を診断する「達眼」。第58回宝塚記念(25日、阪神)ではキタサンブラックとともに一昨年の有馬記念優勝馬ゴールドアクターに満点を付けた。達眼が捉えたのは立ち姿の変化。オーダーメードシャツの着こなしのようなゆとりが復活の決め手だ。

 6月の第3日曜になると、デパートの紳士服売り場には採寸を待つ父子連れの行列ができます。オーダーメードのワイシャツは父の日プレゼントの定番。首回りは実寸+2センチがジャストです。感覚的には第1ボタンを締めたときに指が2本入るくらいがちょうどいい。ちょっと値が張りますが、首回りと裄(ゆき)丈をS、M、L、LLの4種類に定めた既製品と違って着こなしにゆとりが生まれる。ゴールドアクターも既製品からオーダーシャツに着替えたような変化を見せました。

 昨年の有馬記念、今春の天皇賞時の写真と見比べると、立ち姿が明らかに違います。首差しから頭にかけてのシルエットにゆとりがある。ごく自然に首を上げて、これまで見せたことがない余裕を示しています。ハミのくわえ方もきつすぎず、緩すぎずの自然体。そのため引き手(手綱)にも遊びがあります。前走後は自厩舎で調整を重ねたと聞きました。判で押したような既製の調教ではなく、その個性に合わせたオーダーメードな仕上げをしてきたのでしょうか。ともあれ、余裕のある立ち姿は気持ちの充実ぶりを雄弁に伝えています。

 前走時以上に黒光りする毛ヅヤ。体調もかなり良くなっています。前後肢とも張りに満ちた体つき。4歳時の有馬記念制覇から1年半経過しましたが、筋肉の衰えは全く感じられません。しっかり蹄油を塗られた四肢の蹄は、真新しいワイシャツのようにほころび一つない。

 あとは初めての阪神競馬場で平常心を保てるか。トレセンで落ち着いていても競馬場に行くと燃えすぎてしまう。当日のパドックでこの立ち姿を維持できていれば…。父のスクリーンヒーローは横山典を背に1度だけ宝塚記念に挑んで5着(09年)でした。そんな父にオーダーメードの着こなしでタイトルをプレゼントするか。6月の第4日曜が1週遅れの父の日になるかもしれません。(NHK解説者)

 ◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日、東京生まれの73歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許を取得し、東京競馬場で開業。78年の開場とともに美浦へ。93~03年には日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。

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