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リコー、顧客訪問件数を半減 IoTで400万台を遠隔操作

6/21(水) 18:26配信

日刊工業新聞電子版

■強みが逆に負担に

 リコーは、IoTを使って保守サービスを効率化し、2020年度に国内外でカラー複写機の主要機種でサービスエンジニアの顧客訪問件数を現在の半分に削減する。リコーは19年度までの中期3カ年計画で売上高を追わず、利益重視にシフトする構造改革を表明。売上高の6割以上を占めるオフィス機器分野のコスト削減を最重要課題としている。IoTの活用で人員削減だけでなく、ワークフローも改革し、利益水準を底上げする。

 複写機へ複数のIoT機能を順次導入する。すでに米国で、顧客の複写機の操作パネルをリコーのコールセンターから閲覧・遠隔操作し、顧客の操作を支援するサービスを始めた。このサービスを日本でも開始する予定。

 複写機とリコーのデータセンターをつないだリモート管理サービス「@リモート」の故障予兆診断の精度も高める。複写機から自動的に部品状態などの情報を吸い上げ、解析し、診断する。

 故障前に部品を交換することで、機器の停止時間を減らす。今後、複写機から集める情報の種類を増やし、高度な予測をできるようにする。

 サービスマンが訪問して確認していたプリント枚数の確認も自動化する。すでに米国で、@リモートに登録していない複写機でのプリント枚数を遠隔で確認できる仕組みの運用を始めた。顧客のオフィス内で複写機と接続するパソコンを経由し、リコーにメールでプリント数を通知する。

 同社の複写機の市場稼働台数は400万台。こうした取り組みによって全訪問件数を引き下げる。リコーの強みは、手厚い顧客訪問による販売力だったが、現在はプリントの付加価値が低下。アフターサービスの利益率低下で、強みが逆に負担となっていた。IoTの活用により、サービスを維持しながらコストを削減する。