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ブッダの歯はどこに? 信じる者には証拠はいらない 仏教の聖地キャンディ

6/25(日) 14:10配信

THE PAGE

 スリランカ最後の王朝の都、そして仏教の聖地の一つでもあるキャンディ。街全体がユネスコ世界遺産でもあるここには、ブッダの歯が祀(まつ)られているといわれるダラダー・マーリガーワ寺院がある。

フォトジャーナル<スリランカの旅>- 高橋邦典 第47回

 ブッダの死後、彼の遺骨はインド各地に散らばったが、13世紀に東インドから右の犬歯がスリランカに運ばれてきた。その後、この歯を手にしたものが、正統な王として町を統治するという習わしができたという。現在も毎年、ブッダの歯や神体を乗せた象が町を行進するペラヘラ祭りがひらかれる。

 本堂はブッダの歯を崇(あが)めようと訪れた人々で混み合っていた。とはいえ、実際に歯が見えるわけではない。それが納められている塔のような形の金のケースが決まった時間に披露されるだけだ。

 植民地時代、キリスト教徒のポルトガル人たちに焼き捨てられたといわれるブッダの歯が、本当に今も存在するのか定かではない。しかし、それが実際にあろうとなかろうと、大した問題ではないのだろう。信ずる者には、証明など必要ないのだ。苦しみを和らげ、より良き生を求めて、人々はただ両手を合わせ静かに祈り続けていた。

(2016年1月撮影)

※この記事はTHE PAGEの写真家・高橋邦典氏による連載「フォトジャーナル<スリランカの旅>」の一部を抜粋したものです。

最終更新:6/30(金) 6:09
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