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本部の埋葬地調査へ 空襲の朝鮮人犠牲者 日韓団体が共同で

6/22(木) 8:30配信

琉球新報

 米軍機による日本軍の輸送船への攻撃で亡くなった朝鮮人を含む軍属ら14人が本部町健堅に埋葬されたことを報じた本紙報道を受け、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」、韓国で強制連行被害の補償を求める市民団体、本部町の関係者らが21日、埋葬地を視察した。「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は埋葬地の遺骨を「日韓友好事業」として、韓国側や地元の有志らと共同で調査する方針を示した。土地所有者の親族で山梨学院大名誉教授の我部政男さんによると、所有者も遺骨調査に協力する意向を示しており、日韓の団体は近く調査に向けて具体的な協議を始める。


 北海道幌加内町朱鞠内で1997年、戦時中に朝鮮半島から強制連行され、ダム建設や道路工事などで命を落とした犠牲者の遺骨を日韓友好事業で掘り出そうと、若者らが中心となって実施した事例がある。このケースを参考に、日韓の若者や支援団体、地元の関係者らが協力して収集を進める。

 具志堅さんは「亡くなった方の遺骨をどうにかして返してあげたい。仮に遺骨が見つからなかったとしても、亡くなった方に近づこうとすることが大事だ」と強調した。その上で「北海道で日韓が協力した実績を参考に、遺骨収集を通して平和な未来がつくっていければと思う」と日韓共同調査の意義を語った。

 視察には約20人が参加し、周辺住民などが埋葬時の土地の状況などを語った。住民らによると、埋葬された土地は当時、我部さんの父・我部政良さんが畑として使っていた土地で、当時よりも約2メートル盛り土されているという。

 韓国から来沖した李熙子(イヒジャ)さん(74)は埋葬された土地で「長い間お待たせしました」と語り、韓国から持ってきたお酒をささげて亡くなった人たちの冥福を祈った。李さんは「報道で明らかになるまで、公となってなかったことに心が痛む。(本部町の)地元の方々に感謝しつつ、遺骨を返すために取り組んでいきたい」と語った。

 日本軍の輸送船「彦山丸」は1945年1月22日、米軍からの銃撃や爆弾投下を受けた。
 (池田哲平)

琉球新報社

最終更新:6/22(木) 9:42
琉球新報