ここから本文です

NY市場サマリー(21日)

6/22(木) 6:52配信

ロイター

[21日 ロイター] - <為替> ドルが主要通貨に対して下落した。米株安をきっかけに一部のトレーダーが利益確定のドル売りに動いた。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は終盤0.2%安の97.541。

米株式市場が全般に軟調に推移したことから、いったん利益を確定するためにドルを売る動きが広がった。ファーストライン・FX・カレンシー・ストラテジーの創設者、ジェーソン・レインワンド氏は「ドルは米株式市場の動きを受けて、いくらか押し戻された。市場は(足元のインフレ軟化を重視しない姿勢を示した)イエレンFRB議長の発言内容の消化を続けている」と述べた。

ポンドは対ドルで上昇。イングランド銀行(英中央銀行)のハルデーン理事が今年下半期の利上げを支持する公算が大きいと述べたことでポンドが買われた。ハルデーン理事はハト派と目されており、この日の発言は市場で意外感をもって受け止められた。RBCキャピタル・マーケッツの外為ストラテジーヘッド、アダム・コール氏は「ハルデーン理事が主張を変えれば、今後の政策金利にとって重要な材料になり得る」と述べた。

資源国通貨は、原油が供給過剰への警戒感から下落したため全般に軟調。

<債券> 長短金利差が約10年ぶりの水準に縮小した。投資家の間でインフレが軟調となるなか米連邦準備理事会(FRB)のタカ派的な政策の影響を見極めようとする動きが出ている。

終盤の取引で、金融政策に敏感とされる5年債<US5YT=RR>利回りは1.77%。一方、インフレ見通しなどに影響されやすいとされる30年債<US30YT=RR>利回りは2.72%と、昨年11月9日以来の水準に低下。30年債と5年債の利回り格差<US5US30=TWEB>は95ベーシスポイント(bp)と、2007年12月以来の水準に縮小した。

TD証券(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は「市場は年内あと1回の利上げの可能性をやや高めに織り込んでいるもようで、このことがイールドカーブのフラット化の一因となっている」と述べた。

今週は主な経済指標の発表がないため、FRB当局者の発言に市場の注目が集まっている。FRBのパウエル理事が22日に上院銀行委員会の公聴会で証言するほか、23日にはセントルイス地区連銀のブラード総裁、クリーブランド地区連銀のメスター総裁、パウエル理事がそれぞれ講演を行う。

<株式> S&P総合500種とダウ工業株30種が続落して取引を終えた。原油安を嫌気してエネルギー株が売られ、両指数を圧迫した。一方でナスダック総合指数は、ヘルスケア関連株やハイテク株に下支えされて反発した。

朝方に原油相場が下げに転じたことを受け、S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は1.6%低下した。

銀行株は利回り曲線のフラット化に伴う利ざやの縮小を巡る懸念から売られ、S&P銀行株指数<.SPXBK>は0.8%下げた。重機メーカーのキャタピラー<CAT.N>は3.3%安。これが工業セクターの重しとなり、S&P工業株指数<.SPLRCI>は0.7%低下した。

通信株ではAT&T<T.N>が大きく下げ、S&P電気通信サービス株指数<.SPLRCL>は1.2%低下した。

一方、ナスダック・バイオテクノロジー株指数<.NBI>は4.1%上昇、昨年11月8日の米大統領選以降では最大の上げとなった。セルジーン<CELG.O>とリジェネロン<REGN.O>がいずれも5%超の上昇となったほか、バイオジェン<BIIB.O>は4.7%値上がりした。

コーナーストーン・フィナンシャル・パートナーズのクリス・ザカレリ最高投資責任者(CIO)は、原油先物相場の軟調な地合いが続いていることで、インフレを巡る投資家の懸念が強まっており、その結果として銀行株や工業株などの循環銘柄が売られていると指摘。「原油安がインフレ低下の前兆と見られているため、循環銘柄の多くは軟調となっている」と述べた。

その上でザカレリ氏は、投資家は成長機会を求めて、ハイテク株やバイオテクノロジー株が多いナスダックに目線が向かっていると説明した。

またコモンウエルス・フィナンシャルのブラッド・マクミランCIOによると、トランプ大統領の薬価を抑制する取り組みが予想よりも医薬品業界寄りになりそうだとの報道が、ヘスルケア株の追い風となった。

<金先物> 反発。原油安などを背景に米株が下落、投資家のリスク回避姿勢が強まるなか買いが入った。ドル安も金買いを後押しした。

<米原油先物> 急落。根強い供給過剰懸念を背景に売られ、中心限月としては2016年8月10日(41.71ドル)以来約10カ月ぶりの安値を付けた。

米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計では原油在庫が市場予想を上回る取り崩しとなり、供給過剰に対する過度の懸念が和らぎ、午前中に一時44.20ドルまで上昇した。しかし、米国内で増産が続いている上、ナイジェリアやリビアなどで供給拡大の動きが伝えられる中、世界的な需給不均衡に対する懸念は根強く、その後はマイナス圏に転落。上値の重さなども意識され、ポジション調整や利益確定の売りも台頭、一時42ドル近 辺まで値を下げた。

(※関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

最終更新:7/17(月) 12:04
ロイター