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NEXCO中日本など、脳科学に着目した交通安全施策の評価手法を開発

6/22(木) 19:00配信

レスポンス

NEXCO中日本と東京大学 須田義大/中野公彦准教授および脳の学校は6月22日、交通安全施策に脳機能近赤外線分析測定(脳機能NIRS)装置を活用した瞬時の判断にかかわる脳評価手法を開発したと発表した。


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これまで交通安全施策の評価は、運転後に記入するアンケートなどの結果を用いていたが、記憶の誤りや思い込みが避けられないなどの課題があった。また交通安全施策を実道で行うには危険が伴う場合もあるため、ドライビングシミュレータ(DS)を使用してきたが、環境に相違があるため正確な結果が得られないという問題もあった。

今回、脳機能NIRSを車載し、運転者の脳活動を計測する技術を開発。アンケートという記憶に頼らない、脳活動を定量的に把握して評価する手法を開発した。脳機能NIRSは小型軽量で、被験者が体を動かしながら脳機能を計測できる測定方法。今回の研究では、脳血流量だけでなく、脳酸素消費の変化を同時に計測することで、運転者の脳機能を多面的に画像化することに加え、車の進行に合わせた計測地点ごとのリアルタイムな脳活動を検出することにも成功している。またDSについても、実走行環境とDS環境下の対象物の輝度の比率を合わせることなどにより、よりリアルなDSに改良した。

これにより、運転者頭部に脳機能NIRS装置をセットした実道実験とDS実験を行い、運転の3要素のうち「認知」「判断」にかかわる脳活動を計測するとともに、車両から「操作」にかかわる情報(速度、加速度、ステアリング角度等)を収集。その結果、運転者の「認知」「判断」「操作」の過程の中で、実道実験とDS実験が類似する反応を示すことを確認し、瞬時の判断にかかわる脳活動を計測する技術開発に成功した。この成功により、DSと脳機能NIRSを使用することで、実道実験と同様の評価が可能となった。

NEXCO中日本では今後、この計測技術を応用して、高速道路のより効果的な交通事故防止対策の構築に役立てていく。

《レスポンス 纐纈敏也@DAYS》

最終更新:6/23(金) 1:17
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