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『ファイプロ ワールド』Steam版アーリーアクセスの詳細も発表! 『ファイプロ』トークライブリポート

6/22(木) 21:12配信

ファミ通.com

文・取材:ライター 村田征二朗

●『ファイプロ』ガチ勢女子が会場に集結!?
 2017年6月21日、東京・ロフト9渋谷にて、『ファイヤープロレスリング』(以下、『ファイプロ』)シリーズの最新作となる『FIRE PROWRESTLING WORLD(ファイヤープロレスリング ワールド)』(以下、『ファイプロ ワールド』)の発売を記念したトークライブが開催された。“待っていてくれて本当にありがとう!ファイプロ復活祭!”と題された本イベントでは、飯伏幸太選手、スーパー・ササダンゴ・マシン選手による『ファイプロ』トークや、『ファイプロ ワールド』ディレクターの松本朋幸氏による『ファイプロ』復活にまつわるエピソード、さらにはイベント来場者を交えた『ファイプロ ワールド』による対決、そしてアーリーアクセス版に関する驚きの発表など、内容も盛りだくさんとなった。本記事では、『ファイプロ』愛が飛び交った本イベントの様子をリポートしていく。

 イベント第1部は、スーパー・ササダンゴ・マシン選手、飯伏選手によるトークセッション。両選手が登場すると、会場に集まった多くの女性からは黄色い声援が飛び交った。

 トークが始まると、スーパー・ササダンゴ・マシン選手は「試合よりも飯伏選手との練習のほうが楽しい」と語りつつ、新日本プロレスが主催する日本最大級のシングルリーグ戦“G1 CLIMX”への出場が決まった飯伏選手にエールを送った。「また出るのかよ、と思われないか不安」と語る飯伏選手を「それを言ったらほかの選手もそうだ(笑)」と明るく励ますスーパー・ササダンゴ・マシン選手だったが、G1 CLIMAX開催中は飯伏選手との合同練習ができなくなると聞いて「俺と石川さん(石川修司選手のことか?)はどうしたらいいんだ……」と沈む場面もあった。

 リアルプロレス談義がひと段落すると、トークは『ファイプロ』の振り返りに移行。じつはそもそもプロレスを見始めたのが遅かったと語るスーパー・ササダンゴ・マシン選手は、『ファイプロ』を遊び始めたのも、1999年にプレイステーションでリリースされた『ファイヤープロレスリングG』からだという。それに対し、10歳ごろから初代『ファイプロ』を遊んでいたという飯伏選手は、“サムライ・ジロー”(越中詩郎選手にそっくりな『ファイプロ』キャラクター)が使う必殺技“サムライパワーボム”の爽快感に魅せられ、その体験が自身が使うパワーボムにも影響を与えたそうだ。

 「当時どんなレスラーをエディットしていたか?」という話題では、飯伏選手が作っていた“最強の選手”が注目を浴びた。打撃、投げ技、飛び技どれも最強に設定されたというそのレスラーの外見は、ボディサイズを最大級にしたまさかの力士風で、しかも太ももの筋肉を強調するために脚にはレガースを装着していたという。これを聞いたスーパー・ササダンゴ・マシン選手に「自分の名前付けてたでしょ? 英語も入れてたんじゃない? “フェニックス・コウタ”とか(笑)」と怒涛の質問ラッシュを浴びせられ、「名前は入れていたかも」と答えた飯伏選手だったが、正確な名前はさすがに覚えていないとのことだった。

 飯伏選手が12年前に『ファイプロ』の記事で男色ディーノ選手と共演した雑誌を持参して当時を振り返ったり、スーパー・ササダンゴ・マシン選手が会場に集まった飯伏選手ファンと思われる多くの女性に対し、「じつは飯伏選手のファンを装ったガチの『ファイプロ』勢だ」という鋭い(?)予想を立てたりするなど、ふたりの『ファイプロ』談義は終始盛り上がりを見せた。

●『ファイプロ』復活の経緯を松本Dが語る!
 続く第2部では『ファイプロ ワールド』ディレクターの松本朋幸氏が加わり、最新作に関する質問に答えていった。

 まず、多くの人が思ったであろう「なぜ復活に12年もかかったのか」という質問に対し、松本氏は「売れなかったから」ときっぱり答えた。前作にあたる『ファイプロ・リターンズ』(2005年)は売上が4万本程度。当時でもゲームの開発には最低でも1億円がかかっており、開発費を回収するには5万本は売れる必要があったため、会社では『ファイプロ』の“ファ”の字も出せないような空気になっていたという。海外ではスーパーファミコン時代のように10万本以上を売り上げていたが、「『ファイプロ』は日本の文化じゃないですか」と松本氏は語り、『ファイプロ』シリーズではあくまでも日本を主軸にしたいという思いを露わにした。

 『喧嘩番長』シリーズを作りながら『ファイプロ』シリーズの企画を長年にわたって7回もプレゼンし続けた結果、Steamの市場が大きくなってきていることもあって、ついに新たな『ファイプロ』を始動させることができた、と松本氏は語る。


 『ファイプロ ワールド』でこだわった部分や、作品のポイントを聞かれると、松本氏は「『ファイプロ』が『ファイプロ』であることをいちばん大事にした」とコメント。3Dが当然どころか、VRなどの最新技術が飛び交うこの時代だが、「『ファイプロ』はやはり2Dであってこそ」と、“『ファイプロ』らしさ”へのこだわりをアツく語った。
 また、本作でシリーズに初めて実装されたオンラインモードについて、「『ファイプロ』ユーザーはみんな“自分がいちばん強い”と思っているけど、上には上がいることを教えたい」と、オンライン対戦によって世界中の強者と戦ってほしいとの思いを強調した。「対戦がガチすぎると遊んでいて疲れるのでは?」とスーパー・ササダンゴ・マシン選手が危惧すると、松本氏は「プロレスとして対戦をする遊びかたもある」としたうえで、コンピューターどうしの戦いを観戦するモードも搭載されていることを紹介。観戦モードではいっさいのラグが発生せず、試合をスムーズに楽しむことができるとのことだ。


 続いて、「昔の『ファイプロ』で“冴刃明”(前田日明選手にそっくりな『ファイプロ』キャラクター)がやたら強かったのは、開発者の個人的な思い入れがあったのか?」という質問に対しては、『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』(1994年)まで制作に関わっていた須田剛一氏が前田選手のファンだったという事実が明かされ、「やっぱりか」という声が上がった。それ以降のシリーズでは、『ファイプロ ワールド』の開発にも参加している田村季章氏が作成した膨大なデータをもとに選手が作られており、田村氏は選手のパラメータ設定については公平になるように努めているという。スーパー・ササダンゴ・マシン選手が「開発中に選手が初めてベルトを獲った場合にはパラメータも調整されるの?」という興味深い質問をすると、回答はイエス。選手の活躍などに応じてゲーム内設定の見直しも行っているとのことだ。
 また、「新技を追加する場合、どれくらいの期間で実装できるのか」という質問に対しては、およそ2週間もあれば大丈夫という驚きの回答が得られた。Steamでのアーリーアクセス版に実装してほしい技があれば、TwitterなどのSNSで“#ファイプロ”、“#firepro”のハッシュタグを使ってどんどん投稿してほしいということなので、「あの技は外せない!」という人は積極的にリクエストを投稿しよう。もっとも、松本氏は「投稿される技の大部分はすでに実装されている」と豪語しており、技の豊富さにも期待が高まる。


 そして、『ファイプロ』ユーザーならば誰もが気になる、収録キャラクターについてだが、『ファイプロ ワールド』は大人の事情で“サムライ・ジロー”や“冴刃明”のような実在の選手にそっくりなキャラクターは収録されていないとのこと。「実在の選手を育成するために団体も手間やお金をかけているのだから、それを横取りするのはよくない」と語りつつも、そのぶんエディット面がかなり強化されているので、そこに期待してほしいというのが松本氏の意見だ。顔や髪型からマスクの装飾など、かなり多様なパーツを駆使することができるので、プロレスラーに限らず「再現できない人はいない」という。

 また、Steamのワークショップを使うことで、エディットしたレスラーのアップロードやダウンロードができるため、自分で作るのが苦手という人もエディット職人の作ったレスラーたちで遊ぶことが可能だ。レフェリーやリングなどのエディットも可能となっており、今後も細かい部分のエディット機能を実装していきたいとのことなので、アーリーアクセス版リリース後の動向にも注目したい。

 松本氏への質問が終わると、実際にスーパー・ササダンゴ・マシン選手や飯伏選手、さらには松本氏を再現したレスラーを使ったエキシビションマッチが行われた。大技が決まるたびに歓声が沸くなど、まるで実際のプロレスを観ているかのような盛り上がりを見せた。


●ついにSteam版のアーリーアクセスの開始日が決定!
 イベント第3部では、来場者を交えた『ファイプロ』対決が行われた。来場者VS登壇者の8人タッグマッチ、さらには電流爆破マッチも開催され、こちらもかなりの盛り上がりを見せた。

 試合の後には、抽選に当たった来場者との記念撮影や、『ファイプロ ワールド』オリジナルTシャツのプレゼントが行われ、最後には本イベント最大の目玉となる情報が発表された。

●時は来た!
 来場者の期待が高まる中、『ファイプロ ワールド』の日本国内でのアーリーアクセス版が、7月11日に2000円(税抜)でリリースされることが発表された(北米は2017年7月10日に19.99ドルでリリース)。

 3時間近くにわたって続いたイベントは、スーパー・ササダンゴ・マシン選手と飯伏選手のトークから最後の発表まで、終始大盛り上がりのままに幕を閉じた。

●「2000円のソフトとしてはかなり遊べると思いますよ」(松本氏)
 イベント終了後の松本氏を直撃し、イベントの感想や『ファイプロ ワールド』を楽しみに待っているファンへのメッセージなどをうかがった。

――イベントはかなり盛り上がっていましたが、本日の感想はいかがですか?

松本朋幸氏(以下、松本) スベらなくてよかったです(笑)。今回は飯伏選手のファンの方も多くて、『ファイプロ』を知らない方も多かったのですが、思いのほか会場がフレンドリーというか、盛り上がってくれて最高でしたね。ついでにソフトも買ってくれればさらにうれしいです(笑)。

――イベントの最後には衝撃の発表もありましたね。

松本 ずっと言いたくてしかたがなかったんですよ! やっと言えました。本当はもう少し前に出す予定だったのですが、夏休み前のタイミングに出せて、よかったと思います。

――価格も思っていたより安くて驚きました。

松本 安いですよね、衝撃ですよね!(笑)。アップデートでそのまま製品版まで遊べるわけですから、僕が買い手だったら100%買いますよ。飯伏選手が「5本買う」なんておっしゃっていましたけど、僕も3本ぐらい買おうかな(笑)。3本買ってもふつうのゲームより安いですからね。

――しかも、キャラクターエディットなどが充実しているおかげで、好きな人であれば一生遊べるゲームですよね。

松本 そうですね。もうツクールソフト的なものになっていますから。キャラクターを作るだけでも相当遊べますよ。今日も僕のキャラクターが出ていましたけど、半日ぐらいひたすらあのキャラクターで遊んでいましたからね(笑)。

――凶器を使うわ、毒霧を吐くわと、松本さんのキャラクターは相当なヒールレスラーでしたね(笑)。

松本 ちゃんとどのヒール技をどこにセットしたか覚えておいて、会場の雰囲気を見ながら盛り上がるタイミングで技を出そう、とかは考えていたんですよ(笑)。反応がよくてよかったです。

――来場者といっしょにプレイしたのもかなり盛り上がっていましたよね。やんちゃ娘や暁富士も活躍していましたし。

松本 おもしろかったですね。やんちゃ娘や暁富士などのデフォルトレスラーは開発者からすると我が子を見ているようで、それを使って楽しんでいただいているのを見ると、本当に作ってよかったと思いますね。

――今回は電流爆破マッチなども行われましたが、製品版に実装する予定の試合はアーリーアクセス版でもひと通りプレイできるのでしょうか?

松本 そうですね。オンラインはまだシングルしかできないのですが、オフラインに関しては製品版に入れるものはすべて入っています。ミッションモードも入っているので、2000円のソフトとしてはかなり遊べると思いますよ。

――レスラーの能力には上限値がありますが、ミッションモードをクリアーしていくことで上限値も増えていくのでしょうか?

松本 はい、昔もそういうシステムがあったじゃないですか。その感じにまた戻したいと思ったんです。ミッションはチュートリアルみたいなものなので、操作を覚えながらガンガンクリアーできると思います。

――今回ストーリーモードは実装されていませんが、こちらも将来的な予定には含まれていますか?

松本 そこはアーリーアクセス版次第ですね。リリースから2、3日後に5万本とかいっていれば、「じゃあ作るか!」みたいな感じになると思います(笑)。スタートダッシュで伸びてくれれば、すぐに現実的な話になってきますよ。

――技の追加実装なども、いろいろなリクエストを聞いていたら際限がないですよね。

松本 そこは永遠に続きますね(笑)。

――『ファイプロ ワールド』に対する最近の反応はいかがですか?

松本 いつものことですけど、最初は「復活してくれてありがとう!」だったのが、どんどん変化していますね。「なんだ、見た目は昔といっしょかよ」みたいな(笑)。そういった声もあるのが当然なんですけど。

――こっそり新しく実装された技を見させてもらったのですが、「この技もあるのか!」と驚かされました。

松本 あ、見ちゃいましたか? アーリーアクセス版でも新技が60個は入っているので、かなり遊んでもらえると思います。

――デフォルトで使用できるレスラーには女子レスラーもいましたが、総勢何名くらいになっていますか?

松本 現時点だと30人程度ですね。女子レスラーといえば、ローライズ系のパーツも新しく実装していて、これがね、いいんですよ(笑)。いままでの男か女かわからないパンツから印象がガラッと変わって、一気にディーバっぽく見えるようになっています。

――『ファイプロ・リターンズ』でも、AKB48を真似たりして、女子レスラーだけで遊んでいるようなユーザーもいましたし、これは喜ぶ人も多そうですね。

松本 女の子の顔もパーツ数が増えましたから、うまくエディットすればかわいいキャラクターが作れますよ。

――男子も含めて顔パーツはかなり増えていますよね。

松本 多すぎですよね(笑)。ただ、あんまりストレートに匂わせすぎると危ないので、そこは外部の力を借りたいな、と(笑)。

――でも飯伏選手もスーパー・ササダンゴ・マシン選手も、かなり完璧な外見に仕上がっていましたね。

松本 あれも専用パーツがあるというわけではなく、ありもののパーツを組み合わせることで再現しているんですよ。各パーツに9枚のレイヤーを使うことができるようになったので、かなり作りやすくなっていますね。工夫すれば本当に何でもできますよ。

――そのうちユーザーさんの職人さんが、開発チームが想像すらしないようなものを作りそうですよね。

松本 むしろそれを楽しみにしています(笑)。「ここまでやれるんだ!」みたいなものが出てきてほしいですね。

――トークでも多少触れられていましたが、スーパーファミコン時代からのユーザーからすると、実在の選手をもじったキャラクターがいるのが当たり前でした。コアユーザーは自分で再現選手を作るのも得意だと思いますが、そうでないユーザーにどう届けるかが課題ですよね。

松本 そうですね、そこを広げないと目標本数には届かないと思います。シリーズファンに喜んでもらえるものは作れたと思うので、新規の方にも響くアプローチを考えていきたいと思います。ただ、職人ユーザーさんが作ったレスラーをダウンロードしたりするうちに、「自分でも作れるかな」と思えるはずなので、それをきっかけに自分でもエディットしてくれるとうれしいですね。

――現時点でアーリーアクセス版はほぼ完成していて、あとは製品版に向けた追加要素などを仕上げていく、という段階でしょうか?

松本 そうですね。残っている作業のリスト化はほぼ完了しているので、製品版に向けてがんばっていきます。

――製品版の発売タイミングは、アーリーアクセス版の状況を見て、ということになるのでしょうか?

松本 おおよそは決まっていますが、ある程度の様子見は必要かな、と考えています。

――値段もかなりお手ごろですし、アーリーアクセス版の販売本数が伸びることに期待したいですね。

松本 もうすぐですが、リリースまでがんばります!

最終更新:6/22(木) 21:12
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