ここから本文です

EU、牛肉でも要求 乳雄増のはけ口に EPA交渉

6/22(木) 7:01配信

日本農業新聞

 日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉で、EUが日本に対し、牛肉の市場開放を求めていることが分かった。現状ではEU産の牛肉輸入量は少ないものの、生乳の生産調整廃止に踏み切ったEUでは乳用牛生産が増え、輸出期待が強い。EUの自由化要求を受け入れた場合、日本は米国やオーストラリアなどから追加の市場開放を求められる恐れもあるとして拒否し、攻防が続いている。

 日本が輸入する牛肉は、米国やオーストラリア、ニュージーランド産がほぼ全量を占める。EU産の輸入量は576トン(2016年)と日本の国内流通量のわずか0・1%。ポーランド、アイルランド、フランス産など一部にとどまる。

 一方、EUは15年に生乳割当制度を廃止。今後生乳の生産拡大とともに乳牛頭数の増加も見込まれている。政府関係者は「乳雄の牛肉生産が増え、脅威になる」と分析する。EU側は、牛肉関税(38・5%)の撤廃や低関税の輸入枠を要求しているもよう。子牛の輸出拡大も関心を持っているとみられる。

 日本は環太平洋連携協定(TPP)で牛肉関税を16年目に9%まで下げることに合意。仮にEUにTPPを上回る水準で市場開放をすれば、米国やオーストラリアが日本に追加の市場開放を要求する可能性が高まる。

 日本とEUの交渉団は21日も大枠合意を目指し、詰めの交渉を続けた。対立点が大きい農産物や自動車などの関税交渉や非関税措置、政府調達、地理的表示(GI)など7分野を重点的に議論している。農業分野では欧州がパスタやチョコレートなど加工食品の関税引き下げ・撤廃を要求。チーズは最大の焦点で、攻防が続いている。

日本農業新聞

最終更新:6/22(木) 7:01
日本農業新聞