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臨海部の将来像描く 川崎市がビジョン策定へシンポ

6/22(木) 11:01配信

カナロコ by 神奈川新聞

 川崎市は21日、「30年後の川崎臨海部を考える」と題したシンポジウムを幸区堀川町の市産業振興会館で開いた。行政や企業の関係者約270人が参加し、臨海部が今後も発展していくための方策について識者らが意見を交わした。

 市は、立地企業と市が地域の将来像を共有するために「臨海部ビジョン」を来年3月に策定する予定で、中間とりまとめを今年5月に公表している。

 パネル討論では、橘川武郎・東京理科大大学院教授が「グローバル企業が操業の地として川崎を選ぶメカニズムをつくることが大事だ」と強調。藤井文人・JXTGエネルギー川崎製油所長は「都会のコンビナートとして優位性はあるが、コスト高や緑地率などの規制の課題もある。企業を誘致する魅力的な施策が必要だと思う」と話した。

 中井検裕・東京工業大教授は「分離されてきた市街地と臨海部の関係をどう編み直していくか。東京のようなタワーマンション地帯に変えるのではなく、特性を生かし知恵や技術を持った人が簡単に来られるようにすべき」と説明した。

 平尾光司・昭和女子大名誉理事は「かつて空洞化が懸念された時も、新たな省エネルギー・環境技術を生み出した。研究機関が集積する(殿町地区の)キングスカイフロントのような新産業と従来型の産業の連携をどう深められるかも課題だ」と指摘した。

 このほか、水素技術の活用や防災対策の強化、イノベーションを生む人材育成などを求める意見も出た。