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未知の世界・隠遁の王国?外国人らが「北朝鮮旅行」に訪れる理由

6/22(木) 11:43配信

ハンギョレ新聞

旅行会社「北朝鮮、異色的で安全な国」として紹介 CNN「昨年、中国人を除いた北朝鮮旅行客は4千人」 ワームビア氏死亡により旅行社らは「旅行斡旋を中止」

 20日、米CNNは「昨年、中国人を除いて北朝鮮を訪問した外国人観光客は4000人以上」と報道した。“非人気地域”を好む旅行客たちを対象に北朝鮮旅行を斡旋する旅行会社は、ワームビア氏が利用した「ヤングパイオニアツアーズ」をはじめ、「コリョツアーズ」「ウリツアーズ」「ニューコリアツアーズ」など30カ所余りあるといわれている。これらの旅行社は「隠遁の王国」「忘れられない経験」「未知の世界への旅行」「安全な国」のような文句と写真を利用し、北朝鮮を異色的で興味深い国として紹介している。

 旅行客たちが上げる好評の混じった旅行のレビューも、北朝鮮旅行に対する外国人たちの好奇心を刺激する。ソーシャルネットワークと連動したグローバルな質疑応答サイト「Quora(クオーラ)」には、北朝鮮旅行に行ってきた人たちのレビューがしばしば掲載されている。2015年に息子と一週間にわたって北朝鮮を訪問したというマヘシ・マシューは「地球上で最後の共産主義独裁政権が崩壊する前に好奇心で行った。一世一代の旅行だった」と満足感を示した。ノルウェーに居住する旅行作家だと自分を紹介したビヨルン・クリスティアン・トール・リーセンは、北朝鮮について「貧困は否定できないが、ケニア・インド・ボリビアなどの国を旅行しながら見たようすほど悪くはない。旅行後、新しい見方を持った」とレビューを残した。

 北朝鮮への旅行は個人ではなく団体で行われ、自由旅行はない。旅行客には監督官がついて密着監視をしたりもする。旅行商品は、平壌(ピョンヤン)市内ツアー、平壌マラソン大会の参加など多様な方だ。ヤングパイオニアツアーズで紹介された今月の旅行商品をみると、平壌市内の自転車観光と非武装地帯(DMZ)の訪問が含まれた4泊5日の日程が1145ユーロ(20日の為替相場基準で約14万円)だ。コリョツアーズは7月に始まる7泊8日の夏休みの商品として新義州(シンウィジュ)の国境の村観光と金剛山ハイキングなどを含めたパッケージ旅行を1人当たり1850ユーロ(約23万円)で販売中だ。

 北朝鮮旅行では厳格な規則が要求されるという。旅行客たちのレビューによると、北朝鮮は入国の際パスポートを全部回収した後、出国時に返却する。その代わりにハングルで書かれた外国人身分証を与え、パスポート代わりに使うようにする。夜間はホテルの外に出ることはできず、写真も許可された所でしか撮ることができない。ノート型パソコン、タブレットパソコンなどを持って入国はできるが、位置情報確認システム(GPS)は使えない。政治宣伝物を毀損してはならず、金日成(キム・イルソン)主席や金正日(キム・ジョンイル)総書記の写真を折ったり破ったりもしてはならない。

 規則を守らなかった時の処罰は厳しい。ホテルから政治ポスターを持ち出そうとしたワームビア氏は、15年強制労働刑を受けて抑留された。米国人ジェフリー・ファウル氏は2014年、北朝鮮旅行中にナイトクラブのトイレに聖書を置いていったという理由で、数カ月間拘留されていた。

 米国ではワームビア氏の死亡で北朝鮮旅行制限の論争が再び始まった。この間、旅行危険地域の警告レベルにとどまっていたが、旅行ビザ制限措置まで検討している。米議会では先月、米国人の北朝鮮旅行禁止に向けた法案が発議されてもいる。北朝鮮旅行専門旅行会社も「米国人の北朝鮮旅行を中止する」と相次いで宣言した。ワームビア氏が利用した旅行会社であるヤングパイオニアツアーズは20日、フェイスブックに「いま米国人たちが北朝鮮を旅行することはとても危険だ。米国市民に北朝鮮旅行をもう斡旋しない」と明らかにした。ニューコリアツアーズも21日、自由アジア放送(RFA)で「米国人旅行の斡旋を中止する」と明らかにした。

キム・ミヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6/22(木) 11:43
ハンギョレ新聞