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山積みカキ殻消える 七尾・中島、処理施設稼働で20年ぶり

6/22(木) 2:03配信

北國新聞社

 七尾市中島地区の七尾西湾沿岸で野積みされ、悪臭を放っていたカキ殻の山が、約20年を経てようやく姿を消した。能登かき養殖漁業振興会が運営する処理施設などでの活用が進んだためで、カキ養殖が盛んな中島地区のイメージを悪くしていた元凶がなくなり、養殖業者は胸をなで下ろしている。市は来年度、殻の山があった場所を、当初の計画より5年以上遅れて県に返還する予定である。

 振興会によると、身が出荷された後のカキ殻は1982(昭和57)年から、中島町笠師にある「仮置き場」に集められてきた。旧中島町が県の許可を受けて運営し、1990年代後半までは、暗渠(あんきょ)排水パイプの周囲に敷き詰める保護材として町が利用を進めていたため、大量に野積みされることはなかった。

 しかし保護材としての殻の需要が落ち込むと、仮置き場に殻が積み上がり始めた。殻を自社敷地に積み上げていた養殖業者20社に、市が2012年に仮置き場への搬入を促す行政指導を出したこともあり、山がより大きくなった。振興会によると、最大で殻6千トンが山積みとなり、悪臭が常態化していた。

 仮置き場は市町合併後に七尾市が引き継いだが、処理施設の整備が遅れ、2013年3月に県への返還期限を迎えた後は、期限の延長を県に求めていた。1年半後の14年10月に振興会の処理施設が稼働し、殻の受け入れが始まった。

 処理された殻は今年5月から、肥料や魚礁、工事資材として販売が始まった。今後はアスファルト舗装にも使用できるよう改良を進めている。

 同振興会の荒木春王代表理事(64)は「海辺ににおいが漂い、イメージは良くなかった。処理が進んだことで、養殖業者としても喜んでいる。殻の再利用で地域経済に貢献できればうれしい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/22(木) 2:03
北國新聞社