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ニホンライチョウ、石川でも飼育 いしかわ動物園、国内4カ所目

6/22(木) 2:03配信

北國新聞社

 国特別天然記念物の絶滅危惧種「ニホンライチョウ」の保護事業で、環境省は21日、いしかわ動物園(能美市)を国内4カ所目の飼育施設に選定したと発表した。富山市ファミリーパークなどで人工繁殖が進んでおり、施設を増やして飼育・繁殖技術を普及させる。22日に上野動物園(東京都)から卵2個を移し、人工ふ化に取り組む計画で、予定通りに進めば月内にはひなが誕生する。

 環境省などは2015年度から保護事業に取り組み、15、16年度に北アルプスの乗鞍岳(長野、岐阜両県)で野生の卵22個を採集した。現在、富山市ファミリーパーク、上野動物園、大町山岳博物館(長野県)の3施設で14羽を飼育している。

 上野動物園の卵が収容可能数を上回る見込みとなり、いしかわ動物園に移すことになった。繁殖技術の普及や、伝染病などのリスクを避ける狙いがある。

 いしかわ動物園が受け入れるのは、5月30日と6月4日に上野動物園で生まれた受精卵2個。環境省は、ひなを運ぶより、卵の状態で移送した方が安全と判断した。北陸新幹線で富山市まで運び、同市ファミリーパークで、いしかわ動物園の職員が受け取る。22日午後にはいしかわ動物園に到着する予定だ。

 卵は2個とも27日にふ化する予定で、ふ卵器での人工ふ化を目指す。ライチョウの安全を優先し、公開せずに人工飼育を行う。

 石川県内では09年に白山でライチョウが確認されたことを受け、保護事業への協力を決めた。いしかわ動物園では10年度から近縁亜種のスバールバルライチョウの飼育に取り組み、13年度に自然繁殖に成功した。

 環境省によると、スバールバルライチョウで繁殖技術を習得していることや、トキなど希少種の保全活動に積極的なことが評価された。

 同省は異なる血統を取り入れるため、3施設で生まれた卵の交換も行う。22日には富山市ファミリーパークで産まれた卵4個を上野動物園に移す。

 谷本正憲知事は21日、県庁で記者団の取材に応じ、「長い時間、準備を重ねてきたことが認められた。いつかは白山に放鳥できるような時がくれば県民にとってもこんなにうれしいことはない」と期待を込めた。

北國新聞社

最終更新:6/22(木) 2:03
北國新聞社

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