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平和、地域の歴史から学びあう 大本小・宮森小

6/23(金) 5:00配信

琉球新報

 【八重山・うるま】23日の慰霊の日を前に、石垣市立大本小学校とうるま市立宮森小学校の児童が20日、インターネットテレビ電話「スカイプ」を使い、平和学習交流会を開いた。両校とも初めての試みで「地域で起こったことを、多くの人に知ってもらいたい」との思いから、大本小が宮森小に提案して実現した。各地域の特徴的な歴史を相互に発表し合い、平和の尊さや命の大切さなどについて考えた。大本小は戦争マラリア、宮森小は米軍ジェット機墜落事故について発表した。発表前には「月桃」を合唱し、戦没者の冥福を祈った。
 うるま市立宮森小学校5年1組の約30人は、1959年6月30日に起こった「宮森小米軍ジェット機墜落事故」について発表した。

 担任の嘉陽哲子教諭は「記憶を風化させないためには、まず自分たちの中で再認識させることが大切。そうしないと他者への発信はできない」と、交流会の意義について説明した。
 児童は図書館にある資料や証言集などを読み込み、6グループに分かれて事故の被害状況や慰霊碑「仲よし地蔵」などについて、絵や紙芝居を使って説明した。

 兼本青空(そら)さん(11)は、大本小の発表を聞き「マラリアにかかったら、1週間で死んでしまうなんて怖かった」と感想を述べた。

 大本小学校の全児童9人は、八重山で多くの犠牲を出した「戦争マラリア」について発表した。低学年の児童4人は避難先でマラリアにかかり両親を失った体験を描いた紙芝居で、戦争マラリアの悲惨さを伝えた。高学年の5人は八重山平和祈念館で学習したマラリアの歴史や症状などを報告した。

 5年生の小林はなさん(10)は「ジェット機墜落を初めて知り、戦争の後にもこのようなことが起こったことに驚いたし、すごく残念だと感じた。八重山の戦争も、他の地域の人にも知ってほしい」と話した。

 漢那ひとみ校長は「お互いの地域の戦争体験を知る良い機会になった。戦争マラリアについての児童の理解も深まった」と交流授業の成果を語った。

琉球新報社

最終更新:6/23(金) 5:00
琉球新報