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「田子の浦しらす」GI登録 国がブランド保護

6/23(金) 17:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 農林水産省は23日、地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する地理的表示(GI)保護制度の対象に、富士市田子の浦沖で取れるイワシの稚魚「田子の浦しらす」など3品目を新たに登録したと発表した。静岡県産品の登録は「三島馬鈴薯(ばれいしょ)」(三島市、函南町)に続き2件目。農水省のGI登録は26道府県の計38品目となった。

 田子の浦しらすは新鮮で身に傷が少なく、釜揚げにすると「し」の字の形となり、ふっくらとしてうま味が濃いことが特徴。登録要件である地域と産品をつなぐストーリーとして漁場と漁港の近さや商品価値を高める漁法や作業を評価した。

 同日、農水省で登録証が授与され、田子の浦漁協の志村正人組合長は「量より質にこだわり、一丸となって漁を続けてきた組合員にとって、登録は大変名誉。今後の励みになる」と喜んだ。

 ほかに登録されたのは京都府綾部市などで生産されるトウガラシ「万願寺甘とう」と茨城県茨城町の「飯沼栗」。

 GI保護は、世界貿易機関(WTO)協定の枠組みの中に位置付けられ、100以上の国が制度を導入している。日本が環太平洋連携協定(TPP)交渉中の2014年に導入した背景には、偽物によって地域ブランドが傷ついたり、模倣品が横行したりしている問題がある。

 GI保護制度は、ブランドが侵害された場合、行政が違反を取り締まることができる。



 <メモ>静岡県のシラス漁は漁獲量約8900トン(2016年速報値)で全国2位。田子の浦漁港のほか、用宗、吉田、御前崎、福田、舞阪、新居などで水揚げがある。各港とも漁場と近く、水揚げ後の鮮度が良いことが特徴。釜揚げ、しらす干し、ちりめんなど港周辺での加工業も盛んで、しらす干しの生産量は全国トップ。本県では1月15日~3月20日まで禁漁期間が設定され、解禁日のシラス漁は春の訪れを告げる風物詩となっている。

静岡新聞社