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UQ mobileとY!mobileは抜群の安定感 IIJmioの遅さに不安――「格安SIM」の実効速度を比較(au回線&Y!mobile5月編)

6/23(金) 14:42配信

ITmedia Mobile

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

【一番大変なランチタイムの結果は?】

 そこで、本企画では各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は5月にテストした、au系MVNO、au純正回線とY!mobileの速度をお伝えする。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

 5月のドコモ回線編は、以下の記事をご参照いただきたい。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の5サービス。

・UQ mobile
・mineo(Aプラン)
・IIJ mio(タイプA)
・au(LTE NET)
・Y!mobile

 auの「LTE NET」はauの4G LTEスマートフォン・タブレット用純正回線向けのデータ接続サービス。Y!mobileもソフトバンクが運営するサービスで、ある意味で純正回線を使っていることになる。

 調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 3×4台
・計測アプリ:RBB TODAY SPEED TEST
・計測時間帯:5月25日(木)12時20分~、18時~、5月26日(金)8時50分~
・計測場所:JR横浜駅西口
・計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 ZenFone 3は前回までは2台使用していたが、今回は4台に増やした。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。各サービスの測定開始時刻は、テスト結果の表を確認してほしい。記事で明記している速度結果は特記がないものを除き、3回の平均値となっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●午前:「LTE NET」が80Mbps超 上りの速度は普通の測定値に

 まずは26日8時50分からの測定結果をお伝えする。

 午前中は比較的通信が混雑していないこともあり、どのMVNOサービスも速度が出やすい。前回は「LTE NET」が下り50Mbps台、「Y!mobile」が64Mbps台とキャリア純正組が好調だった。

 しかし、今回のドコモ編では、速度が前回(4月)より大きく低下しており、au回線やY!mobileも同様なのかな……と気になるところだ。

 さて、結果やいかに。

 下り平均トップのLTE NETは87.76Mbps、KDDI系の「UQ mobile」は51.84Mbpsと前回以上の速度を記録した。一方、Y!mobileの下り平均速度は18.92Mbpsと前回より遅くなった。

 「mineo(Aプラン)」は平均11.28Mbps、「IIJmio(タイプA)」は平均1.62Mbpsと、前回より速度が若干落ちている。IIJmio(タイプA)は午前中が苦手なのかもしれない。

 上りの平均速度については、なぜか理論値超えが連発した前回とは異なり、今回は「普通」の、理論値を超えない結果となった。トップはY!mobileの19.09Mbpsだった。UQ mobileは平均10.52Mbpsで、純正のLTE NETよりも良好な結果となった。一番遅かったのは下りと同じくIIJmio(タイプA)で、平均3.59Mbpsとなった。

●午後:「UQ mobile」が56Mbps台でトップ mineoは大苦戦

 ランチタイムは携帯電話を使う人が増え、MVNOサービスの通信速度が極端に落ちる時間帯だ。前回も2つのMVNOサービスが下り1Mbps未満になった。一方で、大手キャリア純正のサービスやUQ mobileは絶好調ともいえる高速ぶりだった。

 今回はどんな結果になるだろうか。見てみよう。

 今回も、前回と似た傾向の結果だった。mineo(Aプラン)は下り平均0.12Mbps、IIJmio(タイプA)は下り平均0.42Mbpsと、相当に厳しい測定値である。ただ、筆者の知人のmineoユーザーによると、横浜駅周辺で昼どきに使っても遅く感じることはないという。使い方や場所の差で、体感が変わっている可能性がある。これくらいの速度でも、WebブラウジングやSNSくらいならストレスはないのかもしれない。

 下り平均のトップはUQ mobileの56.89Mbps。次点はLTE NETの33.69Mbpsで、Y!mobileは20.35Mbpsだった。これらのサービスについては、今回も実用上十分な速度が出ていた。

 上りの速度については、前回は理論値超えを含めてかなり高速だったが、今回もなぜかUQ mobileで平均41.64Mbpsと理論値超えの結果が出てしまった。何度か再測定を行ったが、理論値超えの結果しか出ないので、とりあえず「最速値」として掲載する。

 他のサービスの上り平均速度は理論値の範囲内の結果となった。Y!mobileは25.89Mbpsと好調。以下、LTE NETは7.75Mbps、mineo(Aプラン)は3.54Mbps、IIJmio(タイプA)は1.71Mbpsという結果だった。下りと同様に、mineoとIIJmioが苦戦した格好だ。

●夕方:「Y!mobile」が31Mbps台でトップ

 18時以降の測定は、ランチタイムと比べるとMVNOサービスが速度を持ち直す傾向にある。前回は純正サービスとUQ mobileが高速である半面、mineo(Aプラン)とIIJmio(タイプA)が振わないという結果に終わった。

 今回の夕方の計測結果はどうだろうか。

 今回も前回と同じような結果となった。mineo(Aプラン)は下り平均0.75Mbpsで前回よりわずかに改善したものの、IIJmio(タイプA)は下り平均1.31Mbpsと前回の3Mbps台から落ち、パッとしない結果となった。

 下り平均のトップはY!mobileで31.83Mbps。LTE NETは21.87Mbps、UQ mobileは18.71Mbpsと、好調な3サービスの順序は前回と同じとなった夕方はY!mobileがau系を上回るようだ。

 上り平均速度の計測ではY!moboileで理論値超えが連続した。再測定して落ち着いた結果はトップの22.75Mbps。au系も前回は理論値超えが続いたが、今回はそういう問題は発生しなかった。純正のLTE NETは7.03Mbps、UQ mobileは5.45Mbpsと普通の数字。mineo(Aプラン)は3.59Mbps、IIJmio(タイプA)が2.29Mbpsと、ランチタイムとさほど変わらない結果だった。

●まとめ:大手系サービスは速度安定 mineoとIIJmioはピンチ?

 UQ mobileは純正のLTE NETと遜色ない、あるいは本家以上の速度をいつでも出しており、混雑しやすい時間帯もまったく心配ない。Y!mobileも同様で、上下10~30Mbps台なのでネット上のどのサービスもストレスなく使えそうだ。ただこの2サービスは上り通信速度の計測時に「理論値超え」が出ており、計測値をどこまで当てにできるのか、という気がかりはある。

 一方、mineo(Aプラン)とIIJmio(タイプA)は速度の遅さで目立っている。とくにIIJmio(タイプA)はどの時間帯でも下り0~1Mbps台しか出ていないので心配だ。ただし、筆者の知人のmineoユーザーの話でも触れたが、スピードテストが出す数字の印象ほどには遅くはないのかもしれない。

 5月のau系通信サービスとY!mobileの傾向を簡単にまとめると以下のようになる。

・UQ mobile……au純正に匹敵・凌駕?
・mineo……午前中は得意
・IIJmio……下り0~1Mbps台で厳しい
・au(LTE NET)……どの時間帯もお任せ!
・Y!mobile……安定感抜群

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

最終更新:6/23(金) 14:42
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