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ホンダ・八郷社長「中国に投入するEVはスポーティーなものになる」

6/23(金) 16:36配信

日刊工業新聞電子版

■強みの制御技術生かす

―2017年は中国で134万台の販売を計画していますが、18年以降の目指すべき姿は。
 「武漢市に建設中の新工場が19年に稼働するまでは、既存体制で着実に生産、販売することが重要。また、むやみに販売台数を追っても生産と販売の質が悪化しかねないので、今の規模を維持しながらより競争力のある商品を作っていく」

―中国市場はどう見通していますか。
 「短期的には税制面などで多少難しい部分が出てくるだろう。ただ、長期的には内陸部の需要拡大などを背景にまだまだ伸びると見ている。当社としては16年10月と17年3月に投入した大型スポーツ多目的車(SUV)の『アヴァンシア』と『UR-V』も足元で好調なので、全体の販売台数で前年割れしないようにする」

―今後も中国事業の成長を持続する上で、どのような点を重視しますか。
 「一つは、現地の合弁会社2社を通じホンダブランドで効率良く魅力ある商品を開発していくことだ。商品のイメージとして広汽ホンダは“高級”、東風ホンダは“スポーティー”と、両社で性格分けしながら同じプラットフォームを使い展開することが柱となる」
 「一方、価格面や現地サプライヤーの選択はホンダブランドではチャレンジできない部分だ。それについては合弁会社のブランドが担う役割で、今後どう伸ばしていくかが重要となる」

―18年に中国で電気自動車(EV)を発売します。
 「現在、現地の合弁会社と研究所が共同で開発中だ。顧客が乗ってすぐにホンダとわかるようなスポーティーなEVにしたい。EVは、走行距離は電池、出力はモーターでほぼ決まるため、あとはコントロールの仕方が一つのカギになると考えている。その点で、我々の強みである制御技術を生かしたEVを開発する。またモーターや電池のパッケージングのやり方もコア技術の一つだ」

―自動運転技術の開発などでオープンイノベーションに力を入れています。中国で期待できる分野は。
 「コネクテッドとシェアリングの分野だ。中国独自の取り組みとして、我々と合弁会社とでオープンイノベーションを進めながら取り組むことになるだろう。またAI技術は中国でも進んでおり、国が研究機関などに投資し、人材も豊富だ。オープンイノベーションの窓口となるような機能を中国にも設立することも検討する」

 ホンダは2030年に世界販売台数の3分の2を電動車両とし、その内の15%をEVと燃料電池車(FCV)が占める計画。八郷社長は中国市場を「電動化に向けて北米と同じ重要度がある」と位置付ける。18年に投入するEVで、いかに“ホンダらしさ”を発揮してシェアを広げられるか。中国のEV事業は、電動化戦略を推進する上で重要な試金石となる。