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医療的ケア、母の願い(上)学校に常勤看護師を

6/23(金) 6:30配信

カナロコ by 神奈川新聞

 たんの吸引など医療的ケアを必要とする子どもが親の付き添いなく地域の小中学校に通えるようにと、川崎市宮前区の母親が、学校に常勤の看護師を配置するよう求めている。今月5日に請願書を市議会に提出した。娘のケアのため、小学校でほぼ一日待機する状況を改善したいと願う。ケアが必要でも地元で普通に学ばせたいという訴えだ。

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 母親は同区小台の小関かおりさん(48)。市立土橋小学校の特別支援学級5年生の次女リナさん(11)に、たんの吸引と経管栄養が必要なため、授業中は別室で待機している。リナさんは自分で歩くことができないため、車で送り迎えをする。

■地域で育てたい
 リナさんは4歳の時、風邪をひき気道が閉塞(へいそく)したため気管切開の手術をし、以来たんを吸引している。食べ物を飲み込むのが難しく、胃に流動食を直接入れる胃ろうの管も取り付けた。

 同市麻生区内の私立幼稚園が看護師を付けてくれることになり入園。就学猶予期間も含めて3年間在籍し、6歳で卒園した。

 かおりさんはリナさんを地域で育てたいと、遠方の特別支援学校よりも地元の小学校に入れる道を考えた。だが、看護師のいる特別支援学校ではなく公立小学校の場合は付き添いが必要になる。「それでもやろう」と決意した。土橋小学校には1年遅れて7歳で入学し、この春5年生になった。

■1日に6時間半
 かおりさんは授業のある日の大半は、6時間半ほどを小学校が用意してくれた待機部屋で過ごしている。学校でたんの吸引は多い時で5回、水分補給と流動食の胃ろう注入は、授業の合間と給食の時に行う。

 看護師経験のある親戚の女性が週1日、付き添いを代わってくれる。また、市の巡回看護師が学校を訪れる木曜日の午前中の3時間は手が離れる。それ以外はいつも待機部屋にいる。

 リナさんは友だちと良好な関係を築いているという。最初は、たんの吸引や経管栄養に驚いていたが、障害を丁寧に説明すると仲間意識からか、よだれを拭いたり、掃除を手伝ったりするようになった。かおりさんは、他の子どもたちがケアを普通のことと捉えるようになったと感じている。

 小学校生活も5年目。地元の学校で本当に良かったと確信しているかおりさんだが、将来が不安になることもある。

 「自分が大病でもしたら特別支援学校へ転校させなくてはならない。4年間で培った友だち、地域の人々、先生方との絆がなくなってしまう」