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北極海航路の資材運搬船 苫小牧港に26日初寄港

6/23(金) 15:26配信

苫小牧民報

 北極海に面した世界最大の液化天然ガス(LNG)プラント「ヤマルLNG」(ロシア)の基地開発のため、北極海ルートを航行する資材運搬船が26日朝、苫小牧港・西港に初寄港する。道開発局が22日に明らかにした。北極海航路は欧州を経由する南回りルートと比べて航海日数を3~4割短縮できるのが特徴。輸送ルートの多様化にも対応する航路として注目を集め、道内でも官民組織「北極海航路研究ワーキング」などが道内拠点港(ハブ港)としての苫小牧港の活用を目指している。今回の寄港をハブ港化への弾みにと、経済界や港湾関係者が熱い視線を注いでいる。

 寄港する船は全長173メートル、幅42メートルの「ビッグロール ビューフォート」(総トン数2万3134トン)。ヤマルLNGのプラント建設に必要な鉄骨や配管、機器などを事前に組み立てた構造物を積載している。

 中国山東省の煙台港を出港後、韓国の釜山港を経由して25日夜に苫小牧沖に入り、沖待ち後、26日午前9時ごろ、苫小牧港・西港南埠頭(ふとう)に着岸する。同日夕に出港し、ベーリング海を経て、ヤマルLNG基地があるロシア・ヤマル半島のサベッタ港へ向かう。今回の寄港は、北極海航路の航行に必要な砕氷船とロシア海域で合流するための時間調整が目的。苫小牧港に着岸する26日は午前10時から、地元港湾関係者らによる歓迎式典を船内で行う。

 アジアと欧州をつなぐ航路は、スエズ運河経由で1カ月強の日数がかかる南回りが主流。しかし、地球温暖化に伴う海氷エリアの縮小により、夏期(7~11月下旬)は砕氷船を伴う貨物船の北極海ルート航行が可能になった。

 北極海航路の航行距離は、南回りルートに比べて3、4割短く、船舶の二酸化炭素(CO2)排出量も約3割削減できる。また、多様化する輸送ルートの選択肢の拡大にもつながる。

 ヤマルLNG基地は、日本のエネルギー戦略の上でも重要な位置付けにある中、国や海運企業も北極海航路に着目。商船三井(東京)は来年から砕氷LNG輸送船を同航路で運航することを発表している。

 北海道経済同友会や地元経済界は苫小牧港のハブ港化に期待を寄せており、道開発局は「港の利用促進が図られるもので、今後も継続的に寄港し、実績が上がっていけば」と話している。

苫小牧民報

最終更新:6/23(金) 15:26
苫小牧民報