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【特集】国内初の不妊治療 ミトコンドリア移植とは?

6/23(金) 16:18配信

毎日放送

不妊治療のひとつ「ミトコンドリア移植」を取り上げます。ミトコンドリア移植とは、体外受精を何度受けても妊娠、出産に至らない女性を対象に卵子をいわば「若返り」させる新しい治療法で、大阪のクリニックでは4人が妊娠、出産に成功したと発表しました。長年不妊治療を続けてきて最後のチャンスと、この新しい方法に賭けた一組の夫婦を取材しました。

最後のチャンスに賭けた夫婦

兵庫県内に暮らす田中さん夫婦。2007年に結婚したとき、妻のよしこさんは27歳、夫の正俊さんは24歳、2人とも「子どもは自然にできるもの」と思っていました。しかし2年経っても妊娠の兆候は現れず、不妊治療を始めました。

「すぐできるだろうという変な自信もあって。意味もわからず妊娠検査薬とか『できてるやろ』と何本も使って…。でもできなくて『何でやろおかしいな』と」(田中よしこさん)
「子どもがすぐできる人って言ったらおかしいけど、そういう人はうらやましいと思う」(正俊さん)

田中さんはこれまで体外受精を10回受けました。費用は1回約50万円。2人で働いてお金が貯まると治療費に充てていましたが、年々負担が募りこれで最後と賭けたのが新しい体外受精の方法でした。「ミトコンドリア移植」です。

ミトコンドリア移植とは

「ミトコンドリア移植」とは、まず女性の卵巣から組織の一部を採取し、特殊な技術でミトコンドリアを分離させ体外受精のとき、一緒に移植して妊娠する確率を高めようというものです。これまで世界で300例行われ、約30人が出産に至ったといいます。

「ミトコンドリアはパワーハウスと呼ばれていて、エネルギーを作る」(HORACグランフロント大阪クリニック 森本義晴院長)

こう話すのは不妊治療専門クリニックHORACの森本義晴院長。去年、日本で初めてミトコンドリア移植の臨床研究を始めました。ミトコンドリアは身体のどの細胞にもある器官の1つ。エネルギーを作り出し「若返り」効果があるともいわれ、最近注目されています。

「卵のミトコンドリアの機能が悪い人に元気なミトコンドリアをある程度の数を入れると、非常にうまくいく(可能性)」(森本義晴院長)

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最終更新:8/2(水) 16:25
毎日放送