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空き家活用へ住み替え 日立市 山側団地対策を検討

6/24(土) 8:00配信

茨城新聞クロスアイ

日立市内の空き家に関する対策を検討してきた市空家等対策協議会(会長・小柳武和茨城大名誉教授)は23日、小川春樹市長に「市空家等対策計画案」を答申した。市の実態調査で市内には2878戸の空き家が確認され、住宅がびっしりと張り付く山側団地で今後、空き家の急増が見込まれることから、市は本年度以降、空き家の安全対策と有効活用策の具体化に本格的に乗り出す。山側団地対策として高齢者と子育て世代が相互に住み替える仕組みづくりも検討する。


答申を踏まえ、市は、月内にも同計画を正式に策定する。

市が昨年5~8月にかけて、市内全域で実施した実態調査によると、2878戸の空き家を確認した。空き家率は4・1%。このうち、町内別で最も空き家が多かったのは久慈町の244戸で、空き家率が最も高かったのは白銀町の8・29%。全域の家屋の状態は「危険」「著しく危険」が合わせて12・8%だった。

同協議会は昨年10月に設置され、調査結果を踏まえて協議。同計画案は、地域の安全確保と良好な生活環境の保全、空き家の活用による地域活力の向上、連携体制の構築といった3点を基本方針とし、市役所への相談窓口の開設や危険家屋の「特定空家」への認定、住み替えシステムの構築などの実施を盛り込んだ。

空き家を巡り、市が最も懸念するのは山側団地。市によると、山側には1960~70年代にかけて開発された13カ所の大規模団地があり、空き家率は4・8%にとどまるものの、高齢化率が市平均の約1・4倍に当たる42・6%に上る。空き家は今後、急激に増加するとみられる。

住み替えシステムは、山側団地の空き家を増やさないための対策だ。高齢世帯に街中のサービス付き高齢者住宅などに移ってもらう一方、子育て世帯に空いた中古住宅の購入を促すことで、「団地の新陳代謝を図る」(市都市政策課)のが狙いだ。資金面がネックになることから、市は本年度、支援の在り方を含め、どのような仕組みが可能かを具体的に検討する。 (川崎勉)

茨城新聞社