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お互い譲らぬ好投のダルビッシュ&田中、125年で2度目の歴史的投手戦だった

6/25(日) 5:02配信

スポーツ報知

◆ヤンキース2x―1レンジャーズ=延長10回=(23日・ニューヨーク)

 ヤンキース・田中将大投手(28)とレンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が23日(日本時間24日)、メジャーの地で初対戦。田中が8回、ダルが7回をそれぞれ無失点に抑えた。先発投手が〈1〉3安打以下〈2〉9奪三振以上〈3〉無失点―だったのは史上2度目。球史に残る投げ合いとなり、ダルビッシュはツイッターで「お互い好投できたのは一生の思い出になるでしょう」とコメントした。

 2人の日本人右腕がヤンキー・スタジアムで激しい火花を散らした。互いに一歩も譲らない。プレートの一塁側を踏む田中が、ストライク先行で8回を投げて3安打無失点。三塁側を踏むダルビッシュは、正確無比な制球力で7回2安打無失点。両軍先発投手が「3安打以下、9奪三振以上で無失点」は1968年以来2度目というハイレベルの投手戦を演じた。

 田中「1球1球、意志を持って投げた。ダルさんがいいピッチングをしていたが、対戦するのは打者なので、そこに全神経を持っていけた」

 ダルビッシュ「右打者に対してシンカーでファウルを打たせて、緩急をつけることができた。アメリカにいるので(日本の)空気は分からないし(対戦は)意識しないようにした」

 雨の影響で開始が1時間42分遅れ、6回途中に雨脚が強まった。2人の対決で田中が唯一勝った09年も雨だった。当時のことを田中は「ダルさんが投げづらそうにしていた」と振り返った。一方のダルビッシュも、降雨中断の後、田中に続投を呼びかけて、共にマウンドに戻った8年前のやりとりを思い出した。

 ダルビッシュ「昔は、弟分という感じだったけど、ここ数年はメジャーに来て、向こうも安定した成績を残している。去年(右肘手術から)復帰した時は、僕がいつもアドバイスをもらっていた。2歳年は違うけれど同世代だと思っている」

 ダルビッシュの後を追うように、海を渡った田中。かつての先輩&後輩の関係は、互いを認め合う関係にまで“進化”した。ダルビッシュは右肘靭(じん)帯再建手術、田中も右肘故障。それぞれ試練を乗り越えた2人の軌跡が、2165日ぶりにニューヨークで交わった。 

 ダルビッシュ「お互いにいいピッチングできたのは、引き立て合った感じがあったのかなと思う。ヤンキー・スタジアムで、日本人が投げ合って、こういう試合になったのは、意味があると思う」

 右腕に違和感を覚えたダルビッシュは大事を取って88球で降板したが、7回を3者三振で締めて10K。メジャー通算2ケタ奪三振が、日本人最多の野茂英雄の31試合に並んだ。いつもと違って高めのつり球で何度も空振りを奪った田中も、自己ワースト6連敗というスランプを吹き飛ばした。

 田中「今日のことはこれで終わり。また一日一日次の登板に向けて、しっかり準備していって、試合に臨みたい」

 2人ともこの日の最速は約154キロ。勝敗は付かなかったが、今季一番のピッチングで日本人投手ここにありを知らしめた。その軌跡が再び交わる日が今から待ち遠しい。(一村 順子)

 ◆125年間で2度目 メジャーの公式記録に精通するエライアス社によると、先発投手がそろって「3安打以下、9奪三振以上、無失点」だったのは、バッテリー間の距離が現行の18.44メートルになった1893年以降、1968年8月26日のセネタース・ツインズ戦のダブルヘッダー第2試合で1度だけだった。セ軍のフランク・バーテイナが11回、ツ軍のジム・ペリーが9回まで投げた。試合はセ軍が延長13回1―0で勝った。

最終更新:6/25(日) 5:02
スポーツ報知