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葵の冠 返り咲き 藤沢二冠 会津中央病院・女流立葵杯

6/24(土) 9:14配信

福島民報

 会津の地から羽ばたいた女流囲碁界のヒロインが、一回り大きく成長し「葵の冠」を手中にした。23日の「東京決戦」にもつれこんだ第4回会津中央病院・女流立葵杯の決勝三番勝負。福島県郡山市ゆかりの藤沢里菜二冠(18)が2勝1敗で、同杯初の返り咲きを果たした。「ゆかりある福島のタイトルを取れたことを名誉に思う」と会心の笑みを浮かべた。
 藤沢二冠にとって会津は特別な地。第1回会津杯を制して時の人となったが、第2回は準決勝で敗れ涙に暮れた。第3回はシードされず、大阪まで出向いて予選からはい上がった。「3年ぶりにタイトルを取り戻しとてもうれしい。また来年会津に行くことができる。3年前よりも少し成長できたと思う」と笑顔を見せた。
 子どもの頃から憧れていた謝依旻(しぇい・いみん)三冠(27)から3つ目のタイトルを奪う快進撃。タイトル同時保有数で単独トップに躍り出た。一時は無冠の時期を過ごしたが、昨年秋に女流本因坊を奪還し再び潮流に乗った。今年3月の女流名人も謝三冠から奪い取り、今回の会津決戦によって直接対決となったタイトル戦3連勝という金字塔を打ち立てた。
 「本因坊」「立葵」「名人」の女流タイトルの上位3位を独占し、今度は自分が目標とされ、追われる存在になる。女流囲碁界では、牛(にゅう)栄子初段(18)、上野愛咲美初段(15)ら有望な若手が力を付けてきている。「みんな強くて、すぐ挑戦者になってもおかしくない。もっと強くなれるよう頑張りたい」と謙虚に語った。
 近年は国際棋戦に参加し「海外修行」で技を磨いている。男女の区別がない一般棋戦の本因坊戦では2期連続で最終予選まで進んだ。「これに満足せず自分を磨きたい」。福島から出発した新星は確かな実力を備え、さらなる高みを見据える。
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 一方、謝三冠は「これが今の実力かな…。また力を付けて頑張りたい」と言葉少なげに語った。
 7月に準決勝、決勝が行われる第2回扇興杯でも四強入りを決めており、決勝で再び両者が激突する可能性がある。
 さらに現在も戦いが続く女流本因坊戦の本戦ではベスト8進出を決めた。挑戦者になるまであと3勝だ。
 通算タイトル獲得数26は突出した数字で「女王」であることに変わりはない。今後も頂点を狙う戦いが続く。

■対局者にサクランボ 表彰式で民報社
 表彰式では、温知会の南嘉輝理事長が「多くのファンが熱戦を注目した。これからも2人で日本の文化を支えていってほしい」とあいさつした。
 日本棋院の團宏明理事長が藤沢二冠に允許(いんきょ)状と賞金目録、賞品の絵皿などを手渡した。謝三冠にも賞金目録などが贈られた。
 藤沢二冠が謝辞を述べ、福島民報社の荒木英幸事業局長が対局者に伊達市産のサクランボ1キロずつを手渡した。

福島民報社

最終更新:6/24(土) 9:46
福島民報