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IoTのための専用通信手段はいらない、IAFが中小向け「ia-cloud」展開

6/24(土) 18:02配信

日刊工業新聞電子版

■Web端末型、既存のネット接続をそのまま利用

 産業オートメーションフォーラム(IAF、新誠一会長=電気通信大学教授)は、一般的なルーターやファイアウオールを通して工場の稼働データをクラウドに蓄積できる仕組みを開発した。VPN(仮想私設網)を用いず安全にクラウドと通信でき、中小企業も安価にIoTを導入できる。27日から体験会を開くと同時に、無料の試用版を提供開始する。有料版は2017年度後半から順次商用化する計画だ。

 制御機器やセンサーのデータを、ウェブサービスを用いクラウドに送れる仕組みを実用化した。データ記述様式には軽量で扱いやすい「JSON(ジェイソン)」を採用。ファイアウオールに遮断されることなく安全にクラウドと連携できる。

 VPNが不要なIoTプラットフォーム「ia-クラウド」として展開する。機器がクラウドと連携するためのゲートウエー(中継器)を会員のデジタル(大阪市中央区)などが販売する計画。利用期間が1年以内の試用版はIAFが提供し、無制限の有料版は会員が事業化する方向で調整する。

 試用版を投入する27日から2日間、体験型イベント「DIYで試すIoTハッカソン」を都内で開く予定。企業が実機を持ち込み、会員企業の指導を受けながらクラウドとの接続を試す場にする。

 工場データをクラウドに送るIoTシステムにはVPNが用いられやすいが、コスト高で中小企業にはハードルが高い。ia―クラウドでは有料版でも月額数千円程度の料金設定を想定している。IAFはデジタル、オムロンなど約50会員で構成。製造科学技術センターが事務局を担う。