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山中に昆虫捕獲のわな 奄美大島の国立公園内

6/24(土) 12:13配信

南海日日新聞

 奄美群島国立公園に指定された鹿児島県奄美大島の山中で23日までに、昆虫を捕獲するための複数のトラップが見つかった。現地は自然公園法で工作物の設置が規制されている第1種、2種特別地域内。奄美・沖縄の世界自然遺産登録を視野に、奄美大島5市町村は保護条例で指定した昆虫類の捕獲を禁じており、違反した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。環境省の奄美自然保護官事務所は「関係機関と連携してパトロールの強化を図り、密猟の防止に努めたい」としている。
 昆虫トラップが見つかったのは奄美市住用町の市道スタル俣線。21日夜、夜間の野生生物の観察ツアーでガイドをしていた荒田利光さん(68)=龍郷町安木屋場=が、道路沿いの木の枝にぶら下がっていた複数のトラップを見つけ、関係者を通じて奄美自然保護官事務所に連絡した。
 荒田さんは「専用の道具を使っているので、虫捕りのプロじゃないか。国立公園指定や、条例の規制を分からずにやっている可能性もある。行政はしっかり周知すべき」と話した。
 同事務所の職員らが22日朝、現地で調査を行い、スタル俣線上の市道三太郎線との分岐点から約1キロにわたって、設置されたトラップ14個を確認した。
 トラップは昆虫捕獲用とみられるハンガーの付いたネットに、腐らせたバナナ入りのストッキングを入れたもの。主に地上5~6メートル付近の枝に掛けられていたほか、地上約1.5メートルに仕掛けられたものもあった。
 同事務所は奄美署に通報。千葉康人上席自然保護官と署員らが23日、現地をパトロールして警戒に当たった。トラップには注意喚起を図る文書を張り付け、今後は回収に向けて関係機関と調整する。
 千葉上席自然保護官は「自然公園法に違反する行為。非常に残念だ。周知不足もある。注意喚起を図るため看板の設置などの対策が必要だ」と話した。

南海日日新聞

最終更新:6/24(土) 12:13
南海日日新聞