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悲願の全国初出場へ 市川崎高定時制軟式 “雰囲気野球”見せる

6/24(土) 8:30配信

カナロコ by 神奈川新聞

 川崎市立川崎高校(川崎区)定時制の軟式野球部が今月、全国高校定時制通信制軟式野球大会の県予選で優勝し、8月に開かれる全国大会初出場を決めた。2年続けて決勝で苦杯をなめただけに、悲願の切符をつかんだ部員らは「技術面では未熟な部分があっても、チームの明るい雰囲気はどこにも負けない。全国大会でもチームの活気で畳み掛ける“雰囲気野球”を見せたい」と意気込んでいる。

 「おととし、昨年と負けてしまった原因は、相手チームの雰囲気にのまれたこと。今年はとにかく声を出そうと思った」。4年生の丹代(たんだい)晴大主将(18)は振り返る。

 今月18日に相模原市内で行われた決勝は、県立厚木清南高校を相手に乱打戦となり、17-13で下した。六回終了時点で3点リードされる展開。しかし七回に1点を返したことで徐々に勢いづき、八回には一挙6点を奪い逆転に成功。九回は守りを固めて無失点に抑え、初優勝を決めた。

 「ベンチでは誰も座らず、常に立って声を出す。今年は本当に“雰囲気勝ち”だった」。6年前から顧問を務める高橋正太郎教諭(31)も、チームの一体感に自信を持つ。学生時代はサッカー部で、野球は未経験だった。元気な生徒が集まる野球部を任されたが、「定時制は午前中にアルバイトをしている生徒も多く、練習は授業後の夜なのでくたくたになる。生活のために土日も働いている子もいて、最初のころは大会に出る人数を集めるのも大変だった」。

 現在は1~4年生の選手12人、マネジャー2人が所属する。「幕の内弁当みたいにいろいろな背景を持った子がいるが、部員の仲はとても良い」。小中学校で野球部だった丹代主将も「定時制なので部活動のイメージがなく、入学当初はやる気がなかった。でも楽しい雰囲気に引かれ、入部を決めた」と話す。

 3年ほど前から「野球を本気でやりたい」という部員が増え、全国大会を目指して練習メニューを組んできた。丹代主将は「これまでは守備が固いイメージだったが、打てるチームになってきた」と手応えを感じている。

 全国大会の開会式は8月16日に明治神宮球場で開かれる。計25校が出場し、同日に行われる初戦の会場は未定。