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多和田秀弥、関係の変化は「キスシーンから」小野寺晃良と紡ぐ人気BLの世界

6/24(土) 16:20配信

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 BL(ボーイズ・ラブ)=腐女子文化というイメージは、今や昔の話。進化したBLの世界は、映画『ひだまりが聴こえる』を観れば、とみに万人受けの作品として受け入れられていると感じる。難聴の主人公・杉原航平を演じたスーパー戦隊シリーズ出身の多和田秀弥の清潔さ、そんな航平に屈託なく声をかける明るい佐川太一役の新星・小野寺晃良のピュアさが、爽やかな作品の色合いに拍車をかけた。人と人との関わり、延長線上にある純粋な「好き」という気持ちを思い起こさせてくれる同作で、ふたりが初めて向き合ったBL世界について聞いた。

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 漫画家・文乃ゆきによる同名原作を映画化した『ひだまりが聴こえる』は、デビュー作ながら重版を重ねて異例のロングセラーとなったことも納得の、大学生男子による友達以上、恋人未満の微妙な関係を丁寧に描いた良作だ。中学生で発症した難聴により、周囲と距離を置くようになった大学生の航平と、同級生の太一。「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」という太一の一言をきっかけに、航平の中に初めての感情が生まれていく。

 当初、「BL」という響きには「やはり戸惑いもあった」と話した多和田と小野寺。しかし、脚本を読み終わる頃には、当初の印象とは180度違う気持ちが残されたという。多和田は、「最初、BL漫画はよく知らないし、できるのかなと不安に思っていたんですが、いざ読んだら本当に素敵なお話でした。ぜひやりたいし、いろいろな人に観てほしいと思ったんです」と出演の経緯を語る。小野寺もうなずき、「本当に友情の延長線上にある『何か』だと思いました。たまたま男同士だったというだけで、誰が観ても温かくなれるような作品です」と、愛を描きつつも、友情の最たるものを大事に伝える内容に共鳴する。

 物語では同級生を演じたふたりは、実は6歳ほど年齢が離れている。だが、仲睦まじい様子はスクリーンを離れたところでも健在で、インタビューの最中も親しげに言葉を交わし、息の合ったコンビネーションを発揮する。撮影が進むにつれ、どんどん仲良くなっていったというふたりの中での一番の変化は、多和田いわく「キスシーンから」とのこと。劇中、些細なすれ違いから口論になり、航平は太一への募る想いを耐えきれずにキスで表現する。関係性に変化が訪れる、とても重要なシーンだ。


 多和田は、「男同士のキスシーンは初めてでした。僕的には、キスシーンが終わった後くらいから、晃良が若干甘えてくれるようになったと思っていて。最初は正直、気を使われているような感じはあったんですけど、緊張感なくしゃべりかけてくれるようになりました」と、うれしそうに振り返る。さらに、小野寺の人物像を、「いい意味で甘え上手。等身大の素直さとかわいさを持っていたから、僕も接しやすかったし、普段は弟のような感じでした」と優しい眼差しで語る。もじもじとした様子で聞いていた小野寺も、「先輩として、本当にこんなに面倒見がいい人になれたらいいな、と憧れます。僕の緊張をほぐしてくれるし、すごく周りのことが見えていて、大人だなと思います」と多和田が尊敬する人物であることを教えてくれた。

 航平も太一も、お互いの存在によって内面が変わっていく。ふたりにとって、変化をもたらす相手は、どのような人なのだろうか?多和田は、「仕事をやっていく上での支えは、母親とファンの方です。欠かせません。どちらにも恩返しをしたいし、いろいろな景色を見せたいと思うので、すごく大事です」とし、小野寺は、「お父さんとお兄ちゃんとは、男3人でよく人間の道徳的な部分について話します。日々、影響を受けているのかなって思います」と話すと、多和田も「そういうの、なんかいいね」と、ほっこりした表情で聞き入っていた。(取材・文・写真:赤山恭子)

 『ひだまりが聴こえる』は6月24日より池袋HUMAXシネマズにて公開。

最終更新:6/24(土) 16:20
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