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中国・四大国有銀行とBATJ(バイドゥ、アリババ、テンセントほか)の提携進む

6/25(日) 16:40配信

ZUU online

ここでいうBATJとは中国ネット企業の4巨頭のことである。市場価値順に以下のようになる。

4位 J=京東(北京) 594.52億ドル、ネットショッピング2位
3位 B=百度(北京) 642.00億ドル、中国最大の検索エンジン「百度」を運営。
2位 T=騰訊(深セン)3362.16億ドル、スマホアプリQQ、微信などを運営。
1位 A=阿里巴巴(杭州)3352.09億ドル、ネットショッピング1位、淘宝網、天猫、アント・フィナンシャル(支付宝を運営)

上位2社の影響力はすでに世界的だ。4社とも現代中国を代表する会社といっていい。それが従来型国有企業の代表である四大銀行(中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国銀行)との提携を進めている。どんな狙いを秘めているのだろうか。ニュースサイト「今日頭条」が分析記事を載せている。

■京東+中国工商銀行

京東と中国工商銀行は先日、合弁協議書に署名した。これは全面的な業務合作である。金融技術、消費者金融、企業信貸、校園生態(学校環境)資産管理、個人情報管理など広範囲に展開する。工商銀行は京東の持つ優れた顧客管理、サービス、AI、流通などのノウハウの助けを借りたいとしている。中国最大の銀行にしては腰の低い物言いである。

■百度+中国農業銀行+中国銀行+中国工商銀行

百度と中国農業銀行は6月20日、合弁協議書に署名した。同時に金融科学技術実験室を開設した。ここでAIやFintechの研究開発を進めていく。
百度金融事業部は、すでに2015年6月、中国銀行とも主に中小企業への与信業務で合弁協議を成立させている。また子会社と中国工商銀行の間でも、ネット金融、地図サービス、生活サービスでも協議を進めている。百度は四大銀行うちの3つと協力関係を構築することになる。

■騰訊+中国工商銀行

2017年の旧暦大晦日、騰訊はモバイル決済分野をさらに一歩進めるため、工商銀行と連合して『黄金紅包』を開始した。これは〝騰訊微黄金″という口座を開設すれば、金の取引がモバイル決済で可能となる。娯楽や社交のための金融需要を開発するための取組である。

■阿里巴巴+中国建設銀行

中国建設銀行と阿里巴巴並びにアント・フィナンシャルは3月末、戦略的提携で合意した。1 支付宝(アリペイ)上で直接建設銀行の金融商品を販売すること。2 建設銀行はアント・フィナンシャルの金融技術を取り込む。3 阿里巴巴は建設銀行の信用業務をネット上推進。4 信用情報の相互提供。などの具体的内容を含んでいる。

■揺らぐ銀行

阿里巴巴の創業者、馬雲は2008年「もし銀行が変わらなければ、我々が銀行を変えてやる。」と述べた。十年経って、思いもよらずそれが現実になってきた。支付宝と微信支付の繁栄は、不可侵だった銀行業務を侵食している。すでに通帳業務の84%は銀行支店から離れている。2016年の銀行総利益は2004年以来、初めて下降した。また国有四大銀行は1万8824人のリストラも行った。銀行経営は厳しさを増している。

BATJと四大銀行の合弁モデルは1対1ではなく、1対多である。BATJは同時に金融サイト、新興の金融会社、消費者金融などと提携している。とにかく銀行には顧客行動のデータがない。したがってP2Pではこれらの会社に頼るしかないのだ。

どうやら中国の銀行は従来の金融の王者から、1プレイヤーへと変わりつつある。少なくともBATJとって表面上は、ウィンウィンの関係ではなさそうだ。狙いはまた別のところにあるのかもしれない。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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最終更新:6/25(日) 16:40
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